一般解剖学

系統解剖学



最終更新日: 12/06/06

funalogo.gif (2604 バイト)






funalogo.gif (2604 バイト)

Sense organs(感覚器)Organa sensuum かんかくき

Vestibulocochlear organ(平衡聴覚器;平衡感覚器;前庭蝸牛器)Organum vestibulocochleare へいこうちょうかくき;へいこうかんかくき;ぜんていかぎゅうき Feneis: 366 01

[A15_3_03_002] →(側頭骨中に収められた、音、頭位および体位変換を感知する感覚器。(Feneis))

(左の)聴覚器の概観図(4/3)

Ear(耳)Auris みみ [A15_3_00_001]

Internal ear(内耳)Auris interna ないじ Feneis: 366 02

[A15_3_03_001] →(内耳は半器官、前庭、蝸牛からなる。平衡覚および聴覚器の錐体中に収まった部分。)

Endolymphatic space(内リンパ隙;内リンパ腔)Spatium endolymphaticum ないりんぱげき;ないりんぱくう [A15_3_03_060]

Endolymph(内リンパ)Endolympha ないりんぱ Feneis: 366 04, 368 09

[A15_3_03_061] →(膜迷路中にある液体。(Feneis))

Perilymphatic space(外リンパ隙)Spatium perilymphaticum がいりんぱげき Feneis: 368 12

[A15_3_03_055] →(一部は結合組織性線維が横切っており、外リンパを含む腔。これには前庭階および鼓室階も属する。 (Feneis))

Perilymph(外リンパ)Perilympha がいりんぱ Feneis: 366 05, 368 10

[A15_3_03_056] →(外リンパは骨迷路の中に含まれる液体で、膜迷路を取り囲み、これを保護している。外リンパ管を経て脳脊髄液と連絡している。)

Membranous labyrinth(膜迷路)Labyrinthus membranaceus まくめいろ Feneis: 366 03

[A15_3_03_059] →(膜迷路は骨迷路の中に存在する閉鎖性の細管と嚢。骨迷路の空洞の中にあり骨迷路に比してかなり細い。膜迷路はひとつづきの管である。卵形嚢と球形嚢は連嚢管によって連なり、また卵形嚢からは半規管が出ている。一方卵形嚢は結合管によって蝸牛管と連絡している。内部は内リンパで満たされ、周囲は外リンパで囲まれる。主に蝸牛管、前庭迷路からなる)

膜迷路とそれに神経の終末が存在する場所(模型図)×2

胎生5カ月の人胎児で右の耳の膜迷路を内側からみる(Retziusによる,多少改変)×10

膜迷路とその神経 1 内耳道内の顔面神経,2 前庭神経の前方部,その枝が5,8および9に分布しているところ.3 前庭神経の後部,その枝が6と10に分布する.4 蝸牛神経,5 卵形嚢,6 球形嚢,7 総管,8 上(前)膜膨大部,9 外側膜膨大部,10 後膜膨大部,11 外側半規管の後端.

Vestibular labyrinth(前庭迷路)Labyrinthus vestibularis ぜんていめいろ Feneis: 366 06 [A15_3_03_062]

Semicircular ducts(半規管;膜半規管)Ductus semicirculares はんきかん;まっくはんきかん Feneis: 366 11

[A15_3_03_066] →(骨性の半規管中に3本互いに垂直な弧を描いている。おのおのが円周の2/3に相当する長さ。(Feneis))

Anterior semicircular duct; Superior semicircular duct(前半規管;上半規管;上膜半規管)Ductus semicircularis anterior; Ductus semicircularis superior ぜんはんきかん;じょうはんきかん;じょうまくはんきかん Feneis: 366 12

[A15_3_03_067] →(垂直に位置し、錐体長軸に対しほぼ直角である。 (Feneis))

成人の上半規管の中央を通る横断(×50)

Posterior semicircular duct(後半規管;後膜半規管)Ductus semicircularis posterior こうはんきかん;こうまくはんきかん Feneis: 366 13

[A15_3_03_069] →(錐体長軸と平行な面に対し垂直に位置する。 (Feneis))

ヒトの後半規管の膨大部稜 横断(×100)

Lateral semicircular duct(外側半規管;外側膜半規管)Ductus semicircularis lateralis がいそくはんきかん;がいそくまくはんきかん Feneis: 366 14

[A15_3_03_073] →(水平に走る。もっとも外側にあり、鼓室の内側壁を盛り上がらせることもある。 (Feneis))

Membrana propria ductus semicircularis(半規管固有膜)Membrana propria ductus semicircularis はんきかんこゆうまく Feneis: 366 15 [A15_3_03_073_1]

Membrana basalis ductus semicircularis(半規管基底膜)Membrana basalis ductus semicircularis はんきかんきてまく Feneis: 366 16 [A15_3_03_073_2]

Epithelium ductus semicircularis(半規管上衣)Epithelium ductus semicircularis はんきかんじょうひ Feneis: 366 17 [A15_3_03_073_3]

Membranous ampullae(膜膨大部;膨大部)Ampullae membranaceae [まく」ぼうだいぶ Feneis: 366 18 [A15_3_03_073_4]

Anterior membranous ampulla(前膜膨大部;前膨大部;上膜膨大部)Ampulla membranacea anterior ぜんまくぼうだいぶ;ぜんぼうだいぶ Feneis: 366 19

[A15_3_03_068] →(前半規管の膨大部。ほかの二つの膨大部とははなれている。(Feneis))

Posterior membranous ampulla(後膜膨大部;後膨大部)Ampulla membranacea posterior こうまくぼうだいぶ;こうぼうだいぶ Feneis: 366 20

[A15_3_03_070] →(後半規管の膨大部。他の二つの膨大部とははなれている。 (Feneis))

Lateral membranous ampulla(外側膜膨大部;外側膨大部)Ampulla membranacea lateralis がいそくまくぼうだいぶ;がいそくぼうだいぶ Feneis: 366 21

[A15_3_03_074] →(前[膜]膨大部のすぐ近くにある。 (Feneis))

Ampullary groove(膨大部溝)Sulcus ampullaris ぼうだいぶこう Feneis: 366 22

[A15_3_03_089] →(膨大部溝は神経が膨大部稜に入る各半規管の膨大部の外面にある溝。)

Ampullary crest(膨大部稜)Crista ampullaris ぼうだいぶりょう Feneis: 366 23

[A15_3_03_088] →(骨半規管の膨大部で、膜半規管も太くふくらみ膨大部をつくり、その内面に感覚上皮が集まって出来る膨大部稜がある。)

Neuroepithelium(感覚上皮;神経上皮)Neuroepithelium かんかくじょうひ;しんけいじょうひ Feneis: 368 08

[A15_3_03_088_1] →(支持細胞および感覚細胞よりなる単層角柱状の感覚上皮。感覚細胞の長さ20~25μmの毛は平行砂膜中へ伸びる。(Feneis))

Ampullary cupula(膨大部頂;頂;小帽)Cupula ampullaris ぼうだいぶちょう;ちょう;しょうぼう Feneis: 366 25

[A15_3_03_090] →(感覚上皮上で浮動し、膨大部蓋まで達するゼリー状の物体。感覚細胞の感覚毛が侵入している。 (Feneis))

Membranous limbs of semicircular ducts(半規管脚)Crura membranacea はんきかんきゃく Feneis: 366 26 [A15_3_03_090_1]

Simple membranous limb of semicircular ducts(単脚(半規管の))Crus membranaceum simplex ductus semicircularis たんきゃく(はんきかんの) Feneis: 366 27 [A15_3_03_075]
Ampullary membranous limbs(膨大部脚)Crura membranacea ampullaria ductus semicircularis ぼうだいぶきゃく Feneis: 366 28 [A15_3_03_072]
Common membranous limb of semicircular ducts(総脚(半規管の))Crus membranaceum commune (Ductus semicircularis) そうきゃく(はんきかんの) Feneis: 366 29

[A15_3_03_071] →(前および後半規管共同の卵形嚢への開口部。 (Feneis))

Endolymphatic duct(内リンパ管)Ductus endolymphaticus ないりんぱかん Feneis: 366 07

[A15_3_03_079] →(球形嚢からでる内リンパの小管。骨性の内リンパ管中を通り、内リンパ嚢に終わる。 (Feneis))

Vestibular aqueduct(前庭水管)Aqueductus vestibuli ぜんていすいかん

[A15_3_03_057] →(前庭水管と蝸牛水管の水管Aqueductusは、水の通路であることに注目した語である。両水管には伴行する同名の静脈がある。前庭水管と蝸牛水管の小管Canaliculusは、骨の中の管状の間隙であることに注目した語である。両小管には外口と内口がある。(学会))

Endolymphatic sac(内リンパ嚢)Saccus endolymphaticus ないりんぱのう Feneis: 366 08

[A15_3_03_080] →(錐体の後壁中、2枚の硬膜中にある内リンパ管の盲嚢。 (Feneis))

Utriculosaccular duct; Utriculosaccular canal(連嚢管)Ductus utriculosaccularis れんのうかん Feneis: 366 09

[A15_3_03_076] →(内リンパ管の下端と卵形嚢との細い連絡管。 (Feneis))

Utricular duct(卵形嚢管)Ductus utricularis らんけいのうかん [A15_3_03_077]

Saccular duct(球形嚢管)Ductus saccularis きゅうけいのうかん [A15_3_03_078]

Utricle(卵形嚢;楕円嚢)Utriculus prostaticus vestibularis らんけいのう;だえんのう Feneis: 366 10

[A15_3_03_063] →(卵形嚢は球形嚢の上部でほぼ水平位をとる楕円形の袋で、3本の半規管の根元にある。感覚装置は前壁から前外側壁にかけて存在する。これを卵形嚢斑という。)

Saccule(球形嚢)Sacculus vestibularis きゅうけいのう Feneis: 368 02

[A15_3_03_065] →(球形嚢は前庭の前内側壁に底面を置き、頂点を後外方に向けた扁平な円錐形の袋で、その底面に上皮の特殊化による感覚装置が存在する。これを球形嚢斑という。)

Maculae utriculosacculares(平衡斑)Maculae utriculosaccularis へいこうはん Feneis: 368 03

[A15_3_03_082] →(身体の体位の認知に関する知覚部。 (Feneis))

1個の外有毛細胞 強拡大(Retzius)

内および外有毛細胞の端面とその感覚毛 ヒトの第2回転から(Heldによる)

Macula of utricle(卵形嚢斑)Macula utriculi らんけいのう Feneis: 368 04

[A15_3_03_083] →(卵形嚢底部に水平に位置する知覚部。大きさ約2.3~3 mm。 (Feneis))

新生児の卵形嚢斑の上皮細胞(G. Retzius)

Macula of saccule(球形嚢斑)Macula sacculi きゅうけいのうはん Feneis: 368 05

[A15_3_03_084] →(球形嚢内側面にあり、垂直方向で弓状をなす知覚野。幅約1.5mm。 (Feneis))

ヒトの球形嚢斑の横断(×50)  *から*までが丈の高い平衡斑の上皮である.

球形嚢斑の辺縁部 (×400) 図の両片のあいだの白いすきまは斑のかなり大きい部分を除去してあることを示す. 上皮はどこでも単層で,一般に丈が低い.ただ一定の場所に限って丈が高くなっており,とくにそれは平衡斑と膨大部稜とで著しい.ここでは上皮が神経上皮Neuroepithelとなっている.

Otolithic membrane; Statoconial membrane(平衡砂膜)Membrana statoconiorum へいこうさまく Feneis: 368 07

[A15_3_03_085] →(平衡砂膜は平衡斑の上皮をおおう約20~25μmの厚さのゼリー状の層であるが、下の方は網目状を呈し、多数の細管があり、その中へ有毛細胞の平衡毛が深く進入している。)

Stotolith; Otolith; Statoconia(平衡砂)Statoconium へいこうさ Feneis: 368 06

[A15_3_03_086] →(耳の卵形嚢斑および球形嚢斑のゼラチン状膜に付着する大量の炭酸カルシウムとリン酸カルシウムの結晶状粒子。それぞれの平衡砂は長さ約5μm、幅約3μmの六角形状である。体が傾くとこの平衡砂膜が動き、有毛細胞の毛を刺激する。)

ヒトの卵形嚢斑の平衡砂 平衡石が細かい粒子状の砂のなかにある.大きい結晶のいくつかには中央部に小球(空胞か?)がみられる.

Striola(平衡斑条;ストリオーラ)Striola へいこうはんじょう;すとりおーら

[A15_3_03_087] →(The narrow central area of the utricular macula where the orientations of the tallest stereocilia and kinocilia change. [L. stria, Stripe, + -ola, dim. Suffix])

Neuroepithelium(感覚上皮;神経上皮)Neuroepithelium かんかくじょうひ;しんけいじょうひ Feneis: 366 24

[A15_3_03_087_1] →(感覚細胞および支持細胞よりなる。感覚細胞は基部へ完全には達しない。上面には膨大部頂へ入る感覚毛を有する。 (Feneis))

Ductus reuniens(結合管)Ductus reuniens けつごうかん Feneis: 368 01

[A15_3_03_081] →(卵形嚢と蝸牛管をつなぐ細い管。 (Feneis))

Cochlear labyrinth(蝸牛迷路)Labyrinthus cochlearis かぎゅうめいろ Feneis: 368 11 [A15_3_03_091]

Scala vestibuli(前庭階)Scala vestibuli ぜんていかい Feneis: 368 13

[A15_3_03_043] →(蝸牛のラセン管の部分でラセン板および前庭膜の上方にある。下方にあるのが鼓室階とよばれ、蝸牛窓によって鼓室に通じる。)

Scala tympani(鼓室階)Scala tympani こしつかい Feneis: 368 14

[A15_3_03_045] →(蝸牛のラセン管の部分でラセン板および前庭膜の底側にある。蝸牛窓によって鼓室に通じる。)

Cochlear duct(蝸牛管)Ductus cochlearis かぎゅうかんReissner's canal Feneis: 368 16

[A15_3_03_093] →(蝸牛管は蝸牛の中にある。ラセン状に巻いている。管の上端と下端は行きづまりの盲端になっていて、それぞれ頂盲端および前庭盲端とよばれる。蝸牛を蝸牛軸を縦に通る面で切断すると、蝸牛ラセン管の断面がみられる。蝸牛ラセン管には上、中、下の3個の腔所がみられる。上方の腔所を前庭階、中央の腔所を蝸牛管、下方の腔所を鼓室階という。前庭階と鼓室階は外リンパ鞘である。両階は蝸牛上部の蝸牛孔で互いに交通している。蝸牛管に内・外・上および下壁の4壁がある。内壁は蝸牛軸から水平に出てる骨ラセン板をおおう骨膜の厚い肥厚部である。この肥厚部をラセン板縁という。ラセン板縁の外側胆は内方に向かってC字状に凹んでいる。この凹みを内ラセン溝という。1層の立方形の上皮細胞でおおわれる。C字の上端は前庭唇といい、下端を鼓室唇という。ラセン板縁の上面にできている多数の突起をHuschkeの聴歯という。突起(聴歯)間の凹みに細胞体主部を置く上皮細胞を歯間細胞という。聴歯は歯間細胞の細胞体上部から出る扁平な突起でおおわれている。この突起は蓋膜の内帯でおおわれる。蓋膜は、さらに前庭唇より外方に張り出していて、ラセン器をおおう。鼓室唇の外側端の基底板につづく部分に神経の通る小孔がある。この小孔を神経孔という。外壁の骨壁に接している部分をラセン靱帯という。骨膜の肥厚したものである。ラセン靱帯の上端にある小さな高まりを前庭稜、下端の高まりを基底稜という。基底稜のやや上方に血管に富む高まりがある。これをラセン隆起といい、中にある血管を隆起血管とおいう。基底稜とラセン隆起との間の凹みを外ラセン溝といい、1層の立体形の外ラセン溝細胞でおおわれる。ラセン靱帯の内側にあって、3層の細胞層からなる上皮層を血管条という。上皮内に多数の毛細血管をふくみ、内リンパを分泌するといわれている。3層の上皮細胞を、内層から辺縁細胞、中間細胞、および基底細胞という。上壁は薄い膜から成る。前庭膜(前庭階壁)またはReissner膜という。前庭階と蝸牛管とを境する膜で、ラセン板縁上面からおこり前庭稜に付着する。下壁は鼓室階壁といい、鼓室階と蝸牛管とを境している。鼓室階壁はラセン板外側部と、それにつづく基底稜に付着するラセン膜との2部分からなる。ラセン膜は3層構造である。上層は感覚上皮で、中層は基底板とよばれ、強靱な細糸束の層である。下層は結合組織層で間葉性の細胞が鼓室階に面している。鼓室階付層ともいう。基底板は2帯に分けられる。神経孔から外柱細胞体までの部分およびこれより外方の基底稜までの部分である。前者を弓状体、後者を櫛状帯という。基底板と鼓室階付層の間で、外柱細胞の位置する部分に、1本の血管がラセン状に走っている。この血管をラセン血管という。)

蝸牛管の上端 dc 蝸牛管, k 頂盲端, h 骨ラセン板鈎,t 蝸牛孔--前庭階(読者に近い方にあってその上壁はとりさつてある)と鼓室階との間の開放性結合.

第2回転のところで蝸牛管を横断してかなり拡大した図(×50) 図686を参照せよ.  膜迷路のすべての部分はたがいに開放性につづいているのである.つまり蝸牛管の頂盲端から,内リンパ嚢や半規管の最も遠い端ばしにいたるまで,道が開いて通じている.

蝸牛管の第2回転のところの強拡大(×100) 図700参照

Cupular caecum; Cupular cecum(頂盲端)Caecum cupulare ちょうもうたん Feneis: 368 17

[A15_3_03_120] →(頂盲端は蝸牛管の上部にある盲端)

Vestibular caecum; Vestibular cecum(前庭盲端)Caecum vestibulare ぜんていもうたん Feneis: 368 18

[A15_3_03_109] →(前庭盲端は蝸牛管の下端にあたり前庭に面した蝸牛陥凹に位置する。)

Tympanic surface of cochlear duct; Tympanic connective layer; Spiral membrane(鼓室階壁;鼓室階被層;ラセン膜(蝸牛管の))Paries tympanicus tympanicus ductus cochlearis; Membrana spiralis こしつかいへき;らせんまく(かぎゅうかんの) Feneis: 368 19

[A15_3_03_100] →(鼓室階上にある蝸牛管の下壁。 (Feneis))

Basal crest of cochlear duct; Spiral crest of cochlear duct(基底稜;ラセン稜(蝸牛管の))Crista basilaris ductus cochlearis; Crista spiralis ductus cochlearis きていりょう;らせんりょう(かぎゅうかんの) Feneis: 370 05

[A15_3_03_101] →(ラセン靱帯の基底板へ移行する稜。 (Feneis))

Vas spirale(ラセン血管)Vas spirale らせんけっかん Feneis: 370 02 [A15_3_03_103]
Basal lamina of spiral membrane; Basilar membrane of cochlear duct(基底板(蝸牛管のラセン稜の))Lamina basilaris ductus cochlearis きていばん(かぎゅうかんのらせんりょうの) Feneis: 368 21

[A15_3_03_102] →(蝸牛管と鼓室階の間にある結合組織性の板。ラセン板の鼓室板とラセン靱帯の間に張る。 (Feneis))

Spiral organ; Corti's organ(ラセン器)Organum spirale らせんきCorti, Organ of Feneis: 368 20

[A15_3_03_121] →(コルチ器ともよばれる。有毛細胞と種々の支持細胞とからなる。蝸牛管の全長にわたって基底板上に位置し、音波を神経インパルスに変換する。イタリアの組織学者Malchese Alfonso Corti (1822-1888)により、1851年に記載された。)

ラセン器の横断(放線方向の断面) (G. Retzius) T トンネル, Nニュエル腔.

Foramina nervosa(神経孔(蝸牛の))Foramina nervosa しんけいこう(かぎゅうの)Morgagni, Foramen of Feneis: 368 23 [A15_3_03_033]

Spiral limbus; Limbus of osseous spiral lamina(ラセン板縁;ラセン縁)Limbus laminae spiralis osseae; Labium limbi vestibulare らせんばんえん;らせんえん Feneis: 368 24

[A15_3_03_104] →(骨ラセン板の外板上で内骨膜の肥厚および変形したもの。外包は内ラセン溝で区切られる。 (Feneis))

ラセン縁 内方端から外方端までを含む1小片を上方からみる.R 前庭階壁のラセン縁への付着線,P ラセン縁の乳頭と乳頭間溝,zp 歯の形をした乳頭すなわちフシュケの聴歯,i 歯間溝,c 聴歯列の前端すなわち前庭唇,b 基底膜,上皮をとり去り,その下にある放線状の細かい溝がみえている.

第2回転におけるラセン縁と基底板の上(前庭階がわの)面 上面を被う上皮の大部分をとり去ってある(G. Retzius)×800

Vestibular lip of limbus of osseous spiral lamina(前庭唇(骨ラセン板の))Labium limbi vestibulare laminae spiralis ossei ぜんていしん(こつらせんばんの) Feneis: 368 25 [A15_3_03_106]
Tympanic lip of limbus of osseous spiral lamina(鼓室唇(骨ラセン板の))Labium limbi tympanicum laminae spiralis ossei こしつしん(こつらせんばんの) Feneis: 368 26 [A15_3_03_105]
Acoustic teeth(聴歯)Dentes acustici ちょうし Feneis: 368 28 [A15_3_03_107]

Tectorial membrane of cochlear duct(蓋膜(蝸牛管の))Membrana tectoria ducti cochlearis がいまく(がぎゅうかんの) Feneis: 368 27

[A15_3_03_108] →(蝸牛管の蓋膜はラセン板縁の表面から外方に舌状に突出する。内有毛細胞からはじまってヘンゼン細胞の表面に至るまでのコルチ器の前表層をおおっており、その下面は内有毛細胞および外有毛細胞の聴毛と接触している。)

家兎の頂回転のダイテルス細胞 細胞を縦にみる(G. Retziusによる,多少改変)

Inner spiral sulcus(内ラセン溝)Sulcus spiralis internus ないらせんこう Feneis: 368 29

[A15_3_03_123] →(前庭唇と鼓室唇の間にある溝。 (Feneis))

Outer spiral sulcus(外ラセン溝)Sulcus spiralis externus がいらせんこう Feneis: 368 30

[A15_3_03_124] →(蝸牛管上でラセン隆起とラセン器との間にある溝。 (Feneis))

Reticular membrane of spiral organ(網状膜(ラセン器の))Membrana reticularis organi spiralis もうじょうまく(らせんきの) Feneis: 370 01 [A15_3_03_122]

網状膜の一部と柱細胞の頭板(Retziusの図を利用)

Vestibular surface of cochlear duct; Vestibular membrane(前庭階壁;前庭膜;ライスネル膜(蝸牛管の))Paries vestibularis vestibularis ductus cochlearis; Membrana vestibularis ぜんていかいへき;ぜんていまく;らいすねるまく(かぎゅうかんの)Reissner's membrane Feneis: 370 03

[A15_3_03_094] →(前庭膜はきわめて薄い層で、蝸牛管と前庭階を分ける膜。真ん中に結合組織腔をはさんで前庭階(骨迷路)に向かう面は単層扁平の内皮、蝸牛管に向かう面は単層扁平上皮によって出来ている。)

External surface of cochlear duct(外壁;外面(蝸牛管の))Paries externus ductus cochlearis がいへき;がいめん(かぎゅうかんの) Feneis: 370 04 [A15_3_03_095]

Spiral ligament of cochlear duct(ラセン靱帯(蝸牛管の))Ligamentum spirale ductus cochlearis らせんじんたい(かぎゅうかんの) Feneis: 368 22

[A15_3_03_099] →(蝸牛管の外側壁の骨膜より起こり、基底板中へ放散する扇形の断面を示す結合組織塊。)

Spiral prominence of cochlear duct(ラセン隆起(蝸牛管の))Prominentia spiralis ductus cochlearis らせんりゅうき(かぎゅうかんの) Feneis: 370 06

[A15_3_03_097] →(外ラセン溝上方にある稜。結合組織および血管よりなる。 (Feneis))

Vas prominens of cochlear duct(隆起血管(蝸牛管の))Vas prominens ductus cochlearis りゅうきけっかん(かぎゅうかんの) Feneis: 370 07 [A15_3_03_098]
Stria vascularis of cochlear duct(血管条(蝸牛管の))Stria vascularis ductus cochlearis けっかんじょう(かぎゅうかんの) Feneis: 370 08

[A15_3_03_096] →(ラセン隆起上方にある幅広い血管に富んだ線状。特殊な上皮細胞を有し、内リンパを分泌すると考えられる。 (Feneis)

Spiral ganglion(ラセン神経節)Ganglion spirale cochleae らせんしんけいせつCorti, Ganglion of

[A15_3_03_125] →(蝸牛の骨軸のラセン管内にあって、蝸牛ラセン管のコルチ器に分布する双極性知覚神経細胞体からなる細長い神経節。蝸牛神経のラセン神経節にある神経細胞の末梢性突起が聴覚の受容器であるラセン器に分布し、中枢性突起が蝸牛神経として延髄に達し、蝸牛神経核に終わる。)

Perilymphatic duct(外リンパ管)Ductus perilymphaticus がいりんぱかん

[A15_3_03_125_1] →(外リンパ管Ductus perilymphaticusは、外リンパを含む骨迷路の管という意味であるが、とくに蝸牛水管を指す。(学会))

Cochlear aqueduct(蝸牛水管;外リンパ管)Aqueductus cochleae かぎゅうすいかん;がいりんぱかん Feneis: 368 15 [A15_3_03_058]

 

Vessels of internal ear(内耳血管;迷路血管)Vasa sanguinea auris internae; Vasa labyrinthi ないじけっかん;めいろけっかん Feneis: 370 10 [A15_3_03_126]

Labyrinthine artery; Labyrinthine arteries(迷路動脈)Arteria labyrinthi めいろどうみゃく Feneis: 370 11

[A12_2_08_020] →(迷路動脈は内耳道を通って迷路にはいる前下小脳動脈の前で脳底動脈の分枝。耳神経とともに内耳道を通り錐体中へ入り、ここで分枝し内耳へ分布する。)

蝸牛の血管 右の蝸牛の底回転と中回転を放線方向に切ったもの.(模型図,F. Siebenmann) 2 ラセン動脈路とそのアーチ,3 上隔壁動脈,5 ラセン板の放線状動脈,6 外方のラセン血管,9 ラセン板静脈とアーチ.

迷路動脈の分枝の模型図 蝸牛と蝸牛神経の巻きをといてある(F. Siebenmann) 2 総蝸牛動脈,3 固有蝸牛動脈

Anterior vestibular artery(前前庭動脈;前庭動脈;前庭枝(迷路動脈の))Arteria vestibularis anterior; Arteria vestibuli ぜんぜんていどうみゃく;ぜんていどうみゃく;ぜんていし(めいろどうみゃくの) Feneis: 370 12

[A15_3_03_127] →(前前庭動脈は総蝸牛動脈と共に迷路動脈の最終枝として起こり前庭蝸牛神経の分枝をだす。前庭神経節、卵形嚢、外側および後半規管の特に膨大部に分布する。)

Common cochlear artery(総蝸牛動脈;蝸牛動脈;蝸牛枝(迷路動脈の))Arteria cochlearis communis そうかぎゅうどうみゃく;かぎゅうどうみゃく;かぎゅうし(めいろどうみゃく)

[A15_3_03_128] →(総蝸牛動脈は前前庭動脈とともに迷路動脈の最終枝として、蝸牛軸には入ってラセン神経節に分布し、さらに固有蝸牛動脈を蝸牛管におくり尖端から2回まわりのところに分布する。)

Vestibulocochlear artery(前庭蝸牛動脈)Arteria vestibulocochlearis ぜんていかぎゅうじょうみゃく

[A15_3_03_129] →(前庭蝸牛動脈は前前庭動脈から起こり、球形嚢、蝸牛、前庭後部に分布する。)

Posterior vestibular branch of vestibulocochlear artery(後前庭枝(前庭蝸牛動脈の))Ramus vestibularis posterior こうぜんていし(ぜんていかぎゅうじょうみゃくの)

[A15_3_03_130] →(前庭蝸牛動脈の後蝸牛枝は蝸牛枝とともに前庭蝸牛動脈の最終枝で、卵形嚢と後半規管の膨大部に分布する。)

Cochlear branch of vestibulocochlear artery(蝸牛枝(前庭蝸牛動脈の))Ramus cochlearis かぎゅうし(ぜんていかぎゅうじょうみゃくの) Feneis: 370 13

[A15_3_03_131] →(前庭蝸牛動脈の蝸牛枝は後前庭枝とともに前庭蝸牛動脈の最終枝で、総蝸牛動脈と吻合して蝸牛軸ラセン動脈となる。蝸牛枝はラセン神経節と蝸牛管の基底部に分布する。)

Proper cochlear artery(固有蝸牛動脈)Arteria cochlearis propria; Arteriae cochlearis arteria vestibulocochlearis こゆうかぎゅうどうみゃく

[A15_3_03_132] →(固有蝸牛動脈は蝸牛軸内の総蝸牛動脈から起こり蝸牛管に分布する。)

Spiral modiolar artery(蝸牛軸ラセン動脈)Arteria spiralis modioli かぎゅうじくらんどうみゃく

[A15_3_03_133] →(蝸牛軸ラセン動脈は蝸牛軸ラセン板の根元にあるラセン神経節に沿って走行しながら神経節と蝸牛管に分布する。総蝸牛動脈から起こって蝸牛の上2回まわりに分布するものと、前庭蝸牛動脈から起こって蝸牛の下半分まわりに分布するものとからなる。)

Labyrinthine veins(迷路静脈)Venae labyrinthi めいろじょうみゃく Feneis: 238 19

[A12_3_05_114] →(内耳道からくる枝で下錐体静脈洞にひらく。 (Feneis))

Vein of vestibular aqueduct(前庭水管静脈)Vena aqueductus vestibuli ぜんていすいかんじょうみゃく Feneis: 370 18

[A15_3_03_134] →(内リンパ管に伴行する静脈。下錐体静脈洞へ流入する。 (Feneis))

Veins of semicircular ducts(半規管静脈)Venae ductum semicircularium はんきかんのじょうみゃく [A15_3_03_135]

Vein of cochlear aqueduct(蝸牛水管静脈;蝸牛小管静脈)Vena aqueductus cochleae かぎゅうすいかんじょうみゃく Feneis: 370 19

[A15_3_03_136] →(外リンパ管の伴行静脈。蝸牛管の基底回転より蝸牛小管を通って血液を導く。 (Feneis))

Common modiolar vein(総蝸牛軸静脈)Vena modioli communis そうかぎゅうじくじょうみゃく

[A15_3_03_137] →(総蝸牛軸静脈は蝸牛軸内をらせん上に進む静脈。迷路静脈と蝸牛小管静脈へそそぐ。)

Vein of scala vestibuli(前庭階静脈)Vena scalae vesibuli ぜんていかいじょうみゃく [A15_3_03_138]
Vein of scala tympani(鼓室階静脈)Vena scalae tympani こしつかいじょうみゃく [A15_3_03_139]

Vestibulocochlear vein(前庭蝸牛静脈)Vena vestibulocochlearis ぜんていかぎゅうじょうみゃく [A15_3_03_140]

Anterior vestibular vein(前前庭静脈)Vena vestibularis anterior ぜんぜんていじょうみゃく Feneis: 370 17a

[A15_3_03_141] →(前前庭静脈は球形嚢および卵形嚢からの血液をあつめる静脈。迷路静脈と前庭小管静脈の両方の枝。)

Posterior vestibular vein(後前庭静脈)Vena vestibularis posterior こうぜんていじょうみゃく Feneis: 370 17b

[A15_3_03_142] →(前前庭静脈は球形嚢および卵形嚢からの血液をあつめる静脈。迷路静脈と前庭小管静脈の両方の枝。)

Vein of cochlear window(蝸牛窓静脈)Vena fenestrae cochleae かぎゅうそうじょうみゃく [A15_3_03_143]

 

Bony labyrinth(骨迷路)Labyrinthus osseus こつめいろ Feneis: 370 20

[A15_3_03_003] →(膜迷路を包む骨性の被い。 (Feneis))

左側の骨迷路を開いたところ(×5)

[図690691]子供の骨迷路(左)×2 図690は外側から,図691は内側からみたところ.

骨迷路の鋳型(ベルリン大学解剖学教室の標本によってM. Wendland描く)×2 図695は左の迷路を外方から,図696は右の迷路を内方から,図697は左の迷路を上方からみる.a, a, a 半規管の膨大部;s 上半規管,p 後半規管,e 外側半規管,c 蝸牛,c' ラセン孔列,fo 前庭窓,fr 蝸牛窓,re 卵形嚢陥凹,rs 球形嚢陥凹,av 前庭小管.

Vestibule(前庭(内耳の))Vestibulum labyrinthi ぜんてい(ないじの) Feneis: 370 21

[A15_3_03_004] →(骨迷路の一部。卵形嚢および球形嚢を含む。 (Feneis))

Spherical recess; Saccular recess(球形嚢陥凹)Recessus sphericus; Recessus saccularis きゅうけいのうかんおう Feneis: 370 22

[A15_3_03_009] →(前庭内側壁にある円形のくぼみ。球形嚢が入る。 (Feneis))

Elliptical recess; Utricular recess(卵形嚢陥凹)Recessus ellipticus; Recessus utricularis らんけいのうかんおう Feneis: 370 23

[A15_3_03_005] →(前庭内側壁中の細長いくぼみ。後膨大部と総脚の間にある卵形嚢の部分をいれる。 (Feneis))

Vestibular crest(前庭稜)Crista vestibuli ぜんていりょう Feneis: 370 24

[A15_3_03_007] →(球形嚢陥凹および卵形の陥凹の間の稜。 (Feneis))

Pyramid of vestibule(前庭錐体)Pyramis vestibuli ぜんていすいたい Feneis: 370 25

[A15_3_03_008] →(前庭稜の上部の広がった部分。 (Feneis))

Cochlear recess(蝸牛陥凹)Recessus cochlearis かぎゅうかんおう Feneis: 372 01

[A15_3_03_010] →(球形嚢陥凹の下および前方にあるくぼみ。蝸牛管の下端をおさめる。 (Feneis))

Maculae cribrosae(篩状斑)Maculae cribrosae しじょうはん Feneis: 372 02

[A15_3_03_011] →(内耳神経の貫通する有孔部。(Feneis))

Macula cribrosa superior(上篩状斑)Macula cribrosa superior じょうしじょうはん Feneis: 372 03

[A15_3_03_012] →(卵形嚢膨大部枝の線維が通る有孔部。(Feneis))

Macula cribrosa media(中篩状斑)Macula cribrosa media ちゅうしじょうはん Feneis: 372 04

[A15_3_03_013] →(蝸牛管底部近くで球形嚢枝の線維が通る有孔部。 (Feneis))

Macula cribrosa inferior(下篩状斑)Macula cribrosa inferior かしじょうはん Feneis: 372 05

[A15_3_03_014] →(後[骨]膨大部の壁にある後膨大部神経が通る有孔部。 (Feneis))

Semicircular canals(骨半規管)Canales semicirculares こつはんきかん Feneis: 372 06

[A15_3_03_015] →(骨半規管は耳の迷路にある3本のC状の骨管で、内部に膜半規管がある。前半規管、後半規管、外側半規管からなる。各半規管、その両脚で前庭に連なる。両脚のうち1脚の基部は膨らみ、骨膨大部といわれる。)

Anterior semicircular canal(前骨半規管;前半規管;上骨半規管)Canalis semicircularis anterior; Canalis semicircularis superior ぜんこつはんきかん;ぜんはんきかん Feneis: 372 07

[A15_3_03_016] →(後[骨]半規管と共通の脚を有し、錐体軸に垂直に近く位置する。 (Feneis))

Posterior semicircular canal(後骨半規管;後半規管)Canalis semicircularis posterior こうこつはんきかん;こうはんきかん Feneis: 372 08

[A15_3_03_018] →(最も下方に位置する半規管、錐体軸に平行に位置する。 (Feneis))

Lateral semicircular canal(外側骨半規管;外側半規管)Canalis semicircularis lateralis がいそくこつはんきかん;がいそくはんきかん Feneis: 372 09

[A15_3_03_022] →(水平に位置し、鼓室内側壁へ隆起をつくることもある。 (Feneis))

Osseous ampullae(骨膨大部)Ampullae osseae こつぼうだいぶ Feneis: 372 10 [A15_3_03_022_1]

Anterior bony ampulla(前骨膨大部;前膨大部;上骨膨大部)Ampulla ossea anterior; Ampulla ossea superior ぜんこつぼうだいぶ;ぜんぼうだいぶ;じょうこつぼうだいぶ Feneis: 372 11

[A15_3_03_017] →(前半規管の膨大。外側膨大部の前方すぐ近くにある。 (Feneis))

Posterior bony ampulla(後骨膨大部)Ampulla ossea posterior こうこつぼうだいぶ Feneis: 372 12

[A15_3_03_019] →(外側半規管のつくる面の下後方にある。 (Feneis))

Lateral bony ampulla(外側骨膨大部;外側膨大部)Ampulla ossea lateralis がいそくこつぼうだいぶ;がいそくぼうだいぶ Feneis: 372 13

[A15_3_03_023] →(前[骨]膨大部の前すぐ横にある。 (Feneis))

Bony limbs(骨半規管脚)Crura ossea こつはんきかんきゃく Feneis: 372 14 [A15_3_03_023_1]

Common bony limb of semicircular canal(骨総脚(骨半規管の))Crus osseum commune canalis semicircularis こつそうきゃく(こつはんきかんの) Feneis: 372 15

[A15_3_03_020] →(前および後[骨]半規管の脚の合一により生じた脚。 (Feneis))

Cochlear septum(蝸牛中隔)Septum cochleae かぎゅうちゅうかく [A15_3_03_037]
Vertical crest of internal acoustic meatus(垂直稜(内耳道の))Crista verticalis meati acustici interni ないじどうのすいちょくりょう [A15_3_03_049]

Simple bony limb of semicircular canal(骨単脚(骨半規管の))Crus osseum simplex canalis semicircularis こつたんきゃく(こつはんきかんの) Feneis: 372 16

[A15_3_03_024] →(外側[骨]半規管が単独で前庭へ開口する脚。 (Feneis))

Ampullary bony limbs(骨膨大部脚;膨大部脚)Crura ossea ampullaria canalis semicircularis こつぼうだいぶきゃく;ぼうだいぶきゃく Feneis: 372 17

[A15_3_03_021] →(膜迷路の膨大部を収める部分に一致して膨隆している半規管の脚。 (Feneis))

Vestibular canaliculus(前庭小管)Canaliculus vestibuli ぜんていしょうかん [A15_3_03_021_1]

Internal opening of vestibular canaliculus(前庭小管内口)Apertura interna canaliculi vestibuli ぜんていしょうかんないこう [A15_3_03_006]
External opening of vestibular aqueduct(前庭小管外口;前庭小管口)Apertura canaliculi vestibuli ぜんていしょうかんがいこう;ぜんていしょうかんこう Feneis: 014 16

[A15_3_03_006_1] →(弓下窩の外下方には小さい裂孔をみる。これは前庭水管の開口で前庭水管外口という。内リンパ管を通す。)

Cochlea(蝸牛)Cochlea かぎゅう Feneis: 372 18

[A15_3_03_025] →(蝸牛は2.5回転するラセン状の管で、中に液体を入れ、音の変換器として働く。これは基底膜と前庭膜によって前庭階、鼓室階および蝸牛管(中央階)に分けられる。鼓膜に到達した音のエネルギーは耳小骨を介し、アブミ骨底によって前庭階(前庭窓)に伝えられる。骨迷路の前部にある。外頚は蝸の殻のように円錐形を呈している。円錐の頂を蝸牛頂、円錐の底を蝸牛底という。蝸牛頂と蝸牛底を結ぶ軸を蝸牛軸という。蝸牛ラセン管は蝸牛軸をとり囲むようにして蝸牛底から蝸牛頂に向かってラセン状に巻いている骨の管である。蝸牛軸からほぼ水平に管腔に向かって出ている棚状の突起を骨ラセン板という。蝸牛ラセン管はこの骨ラセン板によって不完全に上および下の階に分けられる。上方の階を前庭階、下方の階を鼓室階という。両階は蝸牛孔でたがいに交通する。鼓室階の下端、前庭窓の近くで互いに交通する。鼓室階の下端、前庭窓の近くに、円形の小孔がある。この孔を蝸牛窓または正円窓という。蝸牛窓には結合組織からできている薄い膜が張っている。この膜を第2鼓膜という。骨ラセン板の蝸牛軸付着部に形成される蝸牛軸ラセン管の中にラセン神経節がある。ラセン神経節には、双極性の知覚神経細胞がある。ラセン神経線維はこの細胞の突起でラセン器に分布している。)

成人の蝸牛の中央断(×18)

蝸牛の中央を通る断面 ×5(Arnoldによる) 2, 2, 2 骨ラセン板, 3, 3, 3 鼓室階, 4, 4, 4 前庭階, 5 蝸牛軸をつくる多孔性の骨質.

Cochlear cupula(蝸牛頂)Cupula cochleae かぎゅうちょう Feneis: 372 19

[A15_3_03_026] →(頭蓋中で前下外側方を向いている。 (Feneis))

Base of cochlea(蝸牛底)Basis cochleae かぎゅうてい Feneis: 372 20 [A15_3_03_027]

Spiral canal of cochlea(蝸牛ラセン管)Canalis spiralis cochleae かぎゅうらせんかん Feneis: 372 21

[A15_3_03_028] →(一方は骨ラセン板および基底板により、他方は前庭膜により3本の管に分かたれる。 (Feneis))

蝸牛ラセン管を開いたところの模型図×5  1, 2, 3 蝸牛軸,1 蝸牛軸底, 2 蝸牛軸, 3 蝸牛軸板, 4, 4, 4 骨ラセン板, 5 骨ラセン板鈎,6, 6, 6 隔壁, 3と3のあいだに蝸牛孔がみえる.7 鼓室階,8 前庭階.

Modiolus cochleae(蝸牛軸)Modiolus cochleae かぎゅうじく Feneis: 372 22

[A15_3_03_038] →(蝸牛軸は側頭骨の錐体の長軸にほぼ直角にある円錐形の中軸で蝸牛ラセン管がまわりを2回半ないし2回と3/4回ラセン状に取り巻いている。全体としてカタツムリの殻に似ているので蝸牛と呼ばれる。)

Base of modiolus cochleae(蝸牛軸底)Basis modioli かぎゅうじくてい Feneis: 372 23 [A15_3_03_039]

Lamina of modiolus(蝸牛軸板)Lamina modioli cochleae かぎゅうじくばん Feneis: 372 24

[A15_3_03_040] →(骨ラセン板の垂直に立った終端。 (Feneis))

Spiral canal of modiolus cochleae(蝸牛軸ラセン管)Canalis spiralis modioli かぎゅうじくらせんかん Feneis: 372 25

[A15_3_03_041] →(骨ラセン板の底に近い軸壁中にある小管。ラセン神経節を含む。 (Feneis))

Longitudinal canals of modiolus cochleae(蝸牛軸縦管)Canales longitudinales modioli cochleae かぎゅうじくじゅうかん Feneis: 372 26

[A15_3_03_042] →(ラセン神経節からでる蝸牛枝の軸索を収める小管。 (Feneis))

Osseous spiral lamina(骨ラセン板)Lamina spiralis ossea こつらせんばん Feneis: 374 01

[A15_3_03_029] →(蝸牛軸から起こり、蝸牛ラセン管へ突出する2枚のラセン状板よりなる骨性板。前庭階と鼓室階の間で蝸牛管により補われ、完全な隔壁になっている。 (Feneis))

Vestibular lamella(前庭板)Lamella vestibularis ぜんていばん [A15_3_03_031]

Tympanic lamella(鼓室板)Lamella tympanica こしつばん [A15_3_03_032]

Hamulus of spiral lamina(ラセン板鈎)Hamulus laminae spiralis らせんばんこう Feneis: 374 02

[A15_3_03_034] →(蝸牛頂における骨ラセン板の鈎状の自由端。 (Feneis))

Secondary spiral lamina(第二ラセン板)Lamina spiralis secundaria だい2らせんばん Feneis: 374 04

[A15_3_03_035] →(基底回転の下半分にかる骨性板。蝸牛ラセン管の外側壁により起こり、骨ラセン板に向かい合う位置にある。両者の間に下部基底板が張る。 (Feneis))

Helicotrema(蝸牛孔)Helicotrema かぎゅうこうScarpa's orifice Feneis: 374 03

[A15_3_03_044] →(蝸牛孔は前庭階と蝸牛階が蝸牛管によって隔てられているが、蝸牛頂で蝸牛管が盲端をもって終わると互いに合体して内腔が一続きになる。この交通孔は半月形の開口で蝸牛孔と呼ぶ。)

Cochlear canaliculus(蝸牛小管)Canaliculus cochleae かぎゅうしょうかん [A15_3_03_044_1]

Internal opening of cochlear canaliculus(蝸牛管内口)Apertura interna canaliculi cochleae かぎゅうかんないこう [A15_3_03_036]

External opening of cochlear canaliculus(蝸牛小管外口)Apertura externa canaliculi cochleae かぎゅうしょうかんがいこう [A15_3_03_036_1]

 

Internal acoustic meatus; Internal auditory meatus(内耳道)Meatus acusticus internus ないじどう Feneis: 374 05

[A02_1_06_033] →(内耳道は後頭蓋窩の内耳道口から外側に側頭骨錐体部を通って、薄い骨板によって前庭と境を接する内耳道底に至る管で顔面神経、中間神経、内耳神経および迷路動静脈の通路である。その奥行きの行き止まりになったところ、すなわち内耳道底は横稜によって上下に分かれ、いずれにも多くの小孔がある。その上部前方のやや大きい孔が顔面神経管の起点で、その他の小孔は内耳神経の枝を通ずる。)

新生児の左の側頭骨錐体部

Internal acoustic opening(内耳孔)Porus acusticus internus ないじこう Feneis: 374 06

[A02_1_06_032] →(錐体後面のほぼ中央にある内耳道の入口。)

Fundus of internal acoustic meatus(内耳道底)Fundus meatus acustici interni ないじどうてい Feneis: 374 07

[A15_3_03_046] →(多数の部分に区分される。(Feneis))

内耳道底 左の側頭骨(×3)

Transverse crest of internal acoustic meatus(横稜(内耳道の))Crista transversa meati acustici interni おうりょう(ないじどうの) Feneis: 374 08

[A15_3_03_047] →(これにより内耳道は上部および下部に分れる。 (Feneis))

Facial area of internal acoustic meatus(顔面神経野(内耳道の))Area nervi facialis meati acustici interni がんめんしんけいや(ないじどうの) Feneis: 374 09

[A15_3_03_048] →(顔面神経幹の始まりの部分。 (Feneis))

Cochlear area(蝸牛野(内耳道底の))Area cochlearis; Area cochleae (Fundi meatus acustici interni) かぎゅうや Feneis: 374 10

[A15_3_03_053] →(ラセン孔列のある横稜下の広い部分。 (Feneis))

Tractus spiralis foraminosus(ラセン孔列)Tractus spiralis foraminosus らせんこうれつ Feneis: 374 11

[A15_3_03_054] →(ラセン孔列は蝸牛神経線維が頭蓋腔より内耳道を通って骨らせん板へ進入するため貫通する蝸牛底部にみられる多数の部分外孔。)

Superior vestibular area of internal acoustic meatus(上前庭野(内耳道の))Area vestibularis superior; Area vestibularis superior meati acustici interni じょうぜんていや(ないじどうの) Feneis: 374 12

[A15_3_03_050] →(顔面神経管の外側にあり、卵形嚢膨大部神経の通る孔のある部分。 (Feneis))

Inferior vestibular area of internal acoustic meatus(下前庭野(内耳道の))Area vestibularis inferior meati acustici interni かぜんていや(ないじどうの) Feneis: 374 13

[A15_3_03_051] →(ラセン孔列の外側にあり、球形嚢神経の通る孔のある部分。 (Feneis))

Foramen singulare(単孔)Foramen singulare たんこう Feneis: 374 14

[A15_3_03_052] →(下前庭屋の後方にある後膨大部枝の通る孔。 (Feneis))

Middle ear(中耳)Auris media ちゅうじ Feneis: 374 15

[A15_3_02_001] →(外耳道と中耳は鼓膜によって境され、鼓膜より内部を鼓室とよぶ。以前は中耳と鼓室を同義としていた。現在では鼓室は中耳の一部としている。中耳は鼓室、乳突部(乳突付属器)及び耳管の3部に区別できる。)

 

Tympanic cavity(鼓室)Cavitas tympani こしつ Feneis: 374 16

[A15_3_02_002] →(側頭骨の錐体の中にあり、外耳道とは鼓膜によって境され、咽頭腔と耳管をもって交通する腔所である。鼓室の中には3個の耳小骨とその付属器があり、これらは鼓膜の振動を内耳に伝える役割を果たす。(解剖学辞典:山内昭雄) 鼓室は臨床的に故障が起こりやすい場所で、中耳炎の炎症がひろくなると乳突洞を経て乳頭蜂巣へ波及し、または錐体尖の方にも及ぶ。鼓室の各壁(各面)が、どのような構造物に接しているかまとめると:上壁(骨壁を隔てて中頭蓋窩に接する)、下壁(骨壁を隔てて内頚静脈の頚静脈上丘に接する)、前壁(耳管の鼓室口がある)、内側壁(蝸牛の骨壁が岬角を作る)。)

成人の鼓室の粘膜 横断(×450)

Tegmental wall of tympanic cavity; Tegmental roof of tympanic cavity(室蓋壁;上壁(鼓室の))Paries tegmentalis cavi tympani しつがいへき;じょうへき(こしつの) Feneis: 374 17

[A15_3_02_003] →(鼓室のうすい屋根。錐体の弓状隆起の外側にある。 (Feneis))

Epitympanic recess(鼓室上陥凹)Recessus epitympanicus かしつじょうかんおう Feneis: 374 18

[A15_3_02_004] →(鼓膜上縁の上に、上外側へ向けてできた陥凹。 (Feneis))

Cupular part of epitympanic recess(頂部(鼓室上陥凹の))Pars cupularis recessi epitympanici ちょうぶ(こしつじょうかんおうの) Feneis: 374 19 [A15_3_02_005]

Jugular wall of tympanic cavity; Floor tympanic cavity(頚静脈壁;下壁(鼓室の))Paries jugularis cavi tympani けいじょうみゃくへき;かへき(こしつの) Feneis: 374 20

[A15_3_02_006] →(頚静脈孔に対する鼓室の下壁。 (Feneis))

Styloid prominence(茎突隆起)Prominentia styloidea けいとつりゅうき Feneis: 374 21 [A15_3_02_007]

Labyrinthine wall of tympanic cavity; Medial wall of tympanic cavity(迷路壁;内側壁(鼓室の))Paries labyrinthicus cavi tympani めいろへき;ないそくへき(こしつの) Feneis: 374 22

[A15_3_02_008] →(鼓室の内側壁。 (Feneis))

Oval window; Vestibular window(前庭窓;卵円窓)Fenestra vestibuli ぜんていそう;らんえんそう Feneis: 374 23

[A15_3_02_009] →(前庭窓は鼓室の内側壁の卵形開口で、前庭に通じ生体ではこの窓にアブミ骨底がはまりこんでいる。前庭窓のすぐ下に岬角とよばれる隆起がある。)

Fossa of oval window(前庭窓小窩)Fossula fenestrae vestibuli ぜんていそうしょうか Feneis: 374 24

[A15_3_02_010] →(鼓室内側壁中で、ツチ骨とキヌタ骨の間にある小窩。 (Feneis))

Promontory of tympanic cavity(岬角(鼓室の))Promontorium (Tympani) こうかく(こしつの) Feneis: 374 25

[A15_3_02_011] →(蝸牛の基底回転によりできる隆起。 (Feneis))

Groove of promontory of tympanic cavity(岬角溝(鼓室の))Sulcus promontorii tympani こうかくこう(こしつの) Feneis: 374 26

[A15_3_02_012] →(岬角上で、鼓室神経叢によってできる二分する溝。 (Feneis))

Subiculum of promontory of tympanic cavity(岬角支脚(鼓室の))Subiculum promontorii tympani こうかくしきゃく(こしつの) Feneis: 374 27

[A15_3_02_013] →(岬角および蝸牛窓の後方にある骨櫛。 (Feneis))

Sinus tympani(鼓室洞)Sinus tympani こしつどう Feneis: 376 01

[A15_3_02_014] →(岬角および蝸牛窓の後方にある深い洞。 (Feneis))

Round window; *Cochlear window(蝸牛窓;正円窓)Fenestra cochleae かぎゅうそう;せいえんそう Feneis: 376 02

[A15_3_02_015] →(蝸牛窓は中耳の内壁にある孔で、蝸牛に開くが、生体ではあぶみ骨底にによって閉ざされている。結合組織性の第二鼓膜が張っている。第二鼓膜は臨床医に正円窓膜とよばれる薄い膜で、中耳側より内耳側に向かって鼓膜層、固有層、内層の3層から成っている。粘膜層は鼓室の粘膜層のつづきであり、固有層は結合組織からなり、内層は外リンパ隙に面する内皮から成るが、明瞭な細胞層を呈していない。また前庭の内側(鼓室と反体側)から側頭骨錐体の後面へ前庭膵管とよばれる細い管が通っている。前庭水管の中は膜迷路である内リンパ管が通っている。)

Crest of round window(蝸牛窓稜)Crista fenestrae cochlae かぎゅうそうりょう Feneis: 376 04

[A15_3_02_017] →(第二鼓膜のつく蝸牛窓の骨性の稜。 (Feneis))

Secondary tympanic membrane(第二鼓膜)Membrana tympani secundaria だい2こまく Feneis: 376 06

[A15_3_02_019] →(鼓室階と鼓室との間の蝸牛窓を被う結合線維膜。この膜の内側は内耳の鼓室階で外リンパがある。)

Fossa of round window(蝸牛窓小窩)Fossula fenestrae cochleae かぎゅうそうしょうか Feneis: 376 03

[A15_3_02_016] →(蝸牛窓へつづく小さいくぼみ。 (Feneis))

Processus cochleariformis(サジ状突起;匙状突起)Processus cochleariformis さじじょうとっき Feneis: 376 05

[A15_3_02_018] →(岬角の上方鼓膜張筋半規管中にある匙状の骨突起。結合組織性のワナとともに鼓膜張筋の支点の役目をする。 (Feneis))

Mastoid wall of tympanic cavity; Posterior wall of tympanic cavity(乳突壁;後壁(鼓室の))Paries mastoideus cavi tympani にゅうとつへき;こうへき(こしつの) Feneis: 376 08

[A15_3_02_020] →(乳様突起に相対する鼓室の壁。 (Feneis))

Aditus to mastoid antrum(乳突洞口)Aditus ad antrum mastoideum にゅうとつどうこう Feneis: 376 10

[A15_3_02_021] →(鼓室から乳突洞への入口。 (Feneis))

Prominence of lateral semicircular canal(外側半規管隆起;外側半規管突隆)Prominentia canalis semicircularis lateralis がいそくはんきかんりゅうき;がいそくはんきかんとつりゅう Feneis: 376 11

[A15_3_02_022] →(顔面神経管隆起上方にある隆起。外側半規管によってできる。 (Feneis))

Prominence of facial canal(顔面神経管隆起;顔面神経管突隆)Prominentia canalis facialis がんめんしんけいかんりゅうき;がんめんしんけいかんとつりゅう Feneis: 376 12

[A15_3_02_023] →(鼓室の内側壁の上部で、岬角と前庭窓との情報には、ほぼ水平に走る隆起がある。この隆起は顔面神経管隆起といい、顔面神経管によって生ずる。)

Pyramidal eminence(錐体隆起)Eminentia pyramidalis すいたいりゅうき Feneis: 376 13

[A15_3_02_024] →(前庭窓の高さにある尖端に孔のあいた隆起。アブミ骨筋を有し、尖端の開口部より腱がでる。 (Feneis))

Fossa of incus(キヌタ骨窩;砧骨窩)Fossa incudis きぬたこつか Feneis: 376 14

[A15_3_02_025] →(乳突洞口にある小窩。後キヌタ骨靱帯がある。 (Feneis))

Posterior sinus of tympanic cavity(後洞(鼓室の))Sinus posterior cavi tympani こうどう(こしつの) Feneis: 376 15

[A15_3_02_026] →(キヌタ骨窩と錐体隆起の間にある小窩。 (Feneis))

Tympanic aperture of canaliculus for chorda tympani(鼓索小管鼓室口)Apertura tympanica canaliculi (Chordae tympani) こさくしょうかんこしつこう Feneis: 376 16

[A15_3_02_027] →(錐体隆起の高さで鼓膜後縁にある。 (Feneis))

Mastoid antrum(乳突洞)Antrum mastoideum にゅうとつどう Feneis: 376 09

[A15_3_02_028] →(乳突洞は後方で乳突蜂巣とつながり、前方では洞孔を経て中耳の上鼓室陥凹とつながる側頭骨錐体部の空洞。)

Mastoid cells; *Mastoid air cells(乳突蜂巣)Cellulae mastoideae にゅうとつほうそう Feneis: 376 17

[A15_3_02_029] →(側頭骨乳様突起内にある多数の小さな相通じている腔。乳様突起洞あるいは鼓室洞に連なる。鼓室と同様、扁平または立方上皮で被われる。)

Tympanic cells(鼓室蜂巣)Cellulae tympanicae こしつほうそう Feneis: 376 18

[A15_3_02_030] →(鼓室底にある蜂巣状のくぼみ。 (Feneis))

Carotid wall of tympanic cavity(頚動脈壁;前壁(鼓室の))Paries caroticus cavi tympani けいどうみゃくへき;ぜんへき(こしつの) Feneis: 376 19

[A15_3_02_031] →(一部は頚動脈、一部は耳管開口部により構成される前壁。 (Feneis))

Membranous wall of tympanic cavity; Lateral wall of tympanic cavity(鼓膜壁;外側壁(鼓室の))Paries membranaceus cavi tympani まくへき;がいそくへき(こしつの) Feneis: 376 20

[A15_3_02_032] →(大部分は鼓膜により構成される鼓室外側壁。(Feneis))

 

Tympanic membrane(鼓膜)Membrana tympanica こまくRivinus' membrane Feneis: 376 21

[A15_3_01_052] →(鼓膜は外耳道と中耳すなわち鼓室との境にある直径約1cmのほぼ卵円形薄い膜。鼓膜は外耳道に対して傾斜し、外面を前下方に向けている。鼓膜の外面は平面でなく、内方に向かってやや陥凹している。鼓膜は生体で耳鏡を外耳道に挿入して観察すると、やや透明で、白色の線条がみられツチ骨柄によってできるツチ骨条といわれる。ツチ骨条の上端には外側突起の部分がツチ骨隆起である。その前後に前ツチ骨ヒダと後ツチ骨ヒダとがあり、緊張部と弛緩部との境界である。緊張部ではその前上方より鼓膜中央まで内面にツチ骨柄が付着するために鼓膜痔帯が内方に向かって漏斗状に陥入し、鼓膜臍を形成する。鼓膜は外側の皮膚面、固有層、内側の粘膜面の三者からなる。皮膚面は外耳道の皮膚のつづきで重層扁平上皮を有する。固有層は線維性結合組織からなり、その線維の走向により内外の2層を区別することができる。粘膜面は鼓室表面の粘膜のつづきであって、単層扁平上皮によりおおわれている。鼓膜の皮膚面には外耳道神経の枝が、また粘膜面には鼓室神経の枝が、それぞれ分布する。)

左の鼓膜の外面 (×4)

左の鼓膜の内面とツチ骨およびキヌタ骨(×4)

成人の鼓膜の下縁とその付近 放線方向に切断(×60)

Pars flaccida of tympanic membrane(弛緩部;シュラプネル膜(鼓膜の))Pars flaccida membranae tympanicae ちかんぶ;しゅらぷねるまく(こまくの)Shrapnell's membrane Feneis: 376 22

[A15_3_01_053] →((Shrapnell膜):前および後ツチ骨ヒダの上方部。 (Feneis))

Pars tensa of tympanic membrane; Tens part of tympanic membrane(緊張部(鼓膜の))Pars tensa membranae tympanicae きんちょうぶ(こまくの) Feneis: 376 23

[A15_3_01_054] →(鼓膜溝にある線維軟骨輪に付く鼓膜の大部分は、緊張しているので、緊張部といわれる。)

Anterior malleolar fold; Anterior mallear fold(前ツチ骨ヒダ)Plica mallearis anterior ぜんつちこつひだ Feneis: 376 24

[A15_3_01_055] →(鼓膜内側のヒダ。下方へはくぼみをなしてのび、前方へはツチ骨柄の根元からのびる。 (Feneis) TAの代用語ではAnterior maleolar foldとなっているがAnterior mallear foldが適当なので併記してある。)

Posterior malleolar fold; Posterior mallear fold(後ツチ骨ヒダ)Plica mallearis posterior こうつちこつひだ Feneis: 376 25

[A15_3_01_056] →(鼓膜内側面のヒダ。下へはくぼみ、後方へはツチ骨柄から弓なりにのびる。 (Feneis) TAではPosterior malleolar foldとなっているがPosterior mallear foldの方が適当なので併記してある。)

Malleolar prominence(ツチ骨隆起)Prominentia mallearis つちこつりゅうき Feneis: 376 26

[A15_3_01_057] →(鼓膜外側の隆起。ツチ骨の外側突起による。 (Feneis))

Malleolar stria(ツチ骨条)Stria mallearis つちこつじょう Feneis: 376 27

[A15_3_01_058] →(鼓膜外側面の明るい線条。鼓膜と癒着したツチ骨柄がすかして光ることによる。 (Feneis))

Umbo of tympanic membrane(鼓膜臍)Umbo membranae tympanicae こまくせい Feneis: 376 28

[A15_3_01_059] →(緊張部の中央は、内方に向かって最も深く凹み、鼓膜臍と呼ばれる。)

Fibrocartilaginous ring of tympanic membrane(線維軟骨輪(鼓膜の))Anulus fibrocartilagineus membranae tympani せんいなんこつりん(こまくの) Feneis: 376 30 [A15_3_01_060]

Auditory ossicles(耳小骨)Ossicula auditus; Ossicula auditoria じしょうこつ Feneis: 378 01

[A02_1_17_001] →(鼓室内に突出する三つの小骨すなわちツチ骨、キヌタ骨、およびアブミ骨の総称である。これらの小骨は相連結して鼓膜の振動を内耳に伝える役割をはたす。すなわちツチ骨3小骨のうち最外側にあって鼓膜の内側面に付着しアブミ骨は最内側にあって鼓膜に内側面に付着しアブミ骨は最内側にあってその底によって前庭窓を塞いでいる。またツチ骨とキヌタ骨、キヌタ骨とアブミ骨との間には関節が形成されており、3小骨いわば一体となったテコのように作用して効率のよい音の伝導を行う。ツチ骨とキヌタ骨は本来第1鰓弓の骨格であったものであったものであって、この二者のあいだの関節は魚類の顎関節に相当する。ツチ骨に付着する鼓膜張筋が三叉神経(第1鰓弓に所属する鰓弓の骨格由来のものであり、これに付着するアブミ骨筋は該弓所属の顔面神経により支配される。)

Stapes(アブミ骨;鐙骨)Stapes あぶみこつ Feneis: 378 02

[A15_3_02_033] →(アブミ骨は3つの耳小骨のうち最小のもので、底部は前庭窓についている。アブミ骨頭、前脚、後脚、アブミ骨底を区別する。頭部はキヌタ骨の長肢の豆状突起と関節で結合する。)

[図684]左のアブミ骨を上からみる (×4) [図685]左のツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨がつながっている状態を内側やや上方からみる(×4)

Head of stapes(アブミ骨頭;アブミ骨小頭)Caput stapedis; Capitulum stapedis あぶみこつとう;あぶみこつしょうとう Feneis: 378 03

[A15_3_02_034] →(アブミ骨頭は球状で、豆状突起を介してキヌタ骨の長脚の先端と関節をつくる。)

Anterior limb of stapes(前脚;直脚(アブミ骨の))Crus anterius; Crus rectilineum (Stapes) ぜんきゃく;ちょくきゃく(あぶみこつの) Feneis: 378 04

[A15_3_02_035] →(アブミ骨の前脚はほとんどまっすぐにのびる。)

Posterior limb of stapes(後脚;弯脚(アブミ骨の))Crus posterius; Crus curvilineum (Stapes) こうきゃく;わんきゃく(あぶみこつの) Feneis: 378 05

[A15_3_02_036] →(アブミ骨の後脚はやや弓なりになっている。)

Base of stapes; Footplate(アブミ骨底)Basis stapedis あぶみこつてい Feneis: 378 06

[A15_3_02_037] →(アブミ骨底は楕円形の扁平な板状で、鼓室の内側壁にある前庭窓にはまりこんでいる。底と前庭窓とはアブミ骨輪状靱帯で結ばれている。)

Incus(キヌタ骨;砧骨)Incus きぬたこつ Feneis: 378 07

[A15_3_02_038] →(キヌタ骨は中耳にある3個の耳小骨のうちアブミ骨とツチ骨の間にある。体と2個の脚(キヌタ骨長脚、キヌタ骨短脚)からなる。キヌタ骨体は、その前側に、ツチ骨頭のものに応ずる鞍状の関節面をもつ。短脚は後方に向い、鼓室後壁のキヌタ骨窩に入る。長脚は下行して球状の豆状突起となる。この突起は内方に曲がりアブミ骨頭と関節する。)

左のキヌタ骨 図682は内側から,図683は前外側からみる(×4)

Body of incus(キヌタ骨体)Corpus incudis きぬたこつたい Feneis: 378 08

[A15_3_02_039] →(鞍状の関節を介してツチ骨と接す。 (Feneis))

Long limb of incus(長脚(キヌタ骨の))Crus longum incudis ちょうきゃく(きぬたこつの) Feneis: 378 09

[A15_3_02_040] →(ツチ骨柄の後方でほぼ垂直下方へのび、尖端には豆状突起がある。 (Feneis))

Lenticular process of incus(豆状突起(キヌタ骨の))Processus lenticularis incudis とうじょうとっき(きぬたこつの) Feneis: 378 10

[A15_3_02_041] →(キヌタ骨長脚のさきにある小さな骨片。アブミ骨と関節結合をする。 (Feneis))

Short limb of incus(短脚(キヌタ骨の))Crus breve incudis たんきゃく(きぬたこつの) Feneis: 378 11

[A15_3_02_042] →(水平に後方へのび、靱帯でキヌタ骨窩へつく。 (Feneis))

Malleus(ツチ骨;槌骨)Malleus つちこつ Feneis: 378 12

[A15_3_02_043] →(ツチ骨は3つの耳小骨中最大のもので(長さ8~9mm)ある。ツチ骨頭の下にツチ骨頚があり、そこからツチ骨柄と細長い前突起が分岐し、底部の柄から短い外側突起が出る。ツチ骨柄と外側突起は鼓膜に堅く付着し、ツチ骨頭はキヌタ骨体のサドル形の面と関節をなす。)

左のツチ骨 図680はうしろから,図681は前からみる(×4)

Handle of malleus(ツチ骨柄)Manubrium mallei つちこつへい Feneis: 378 13

[A15_3_02_044] →(ツチ骨柄は細長く後下方にのびる部で、鼓膜の内面に付着する。)

Head of malleus(ツチ骨頭;ツチ骨小頭)Caput mallei; Capitulum mallei つちこつとう;つちこつしょうとう Feneis: 378 14

[A15_3_02_045] →(ツチ骨頭は球状で、鼓室上陥凹にあり、後方でキヌタ骨と関節をつくる。)

Neck of malleus(ツチ骨頚)Collum mallei つちこつけい Feneis: 378 15

[A15_3_02_046] →(ツチ骨頚は頭の下の細い部で、鼓膜の弛緩部の高さにある。)

Lateral process of malleus(外側突起;短突起(ツチ骨の))Processus lateralis; Processus brevis (Malleus) がいそくとっき;たんとっき(つちこつの) Feneis: 378 16

[A15_3_02_047] →(ツチ骨の外側突起はツチ骨頚から外側にでる突起である。)

Anterior process of malleus(前突起;長突起(ツチ骨の))Processus anterior; Processus longus (Malleus) ぜんとっき;ちょうとっき(つちこつの)Folian process; Rau's process Feneis: 378 17

[A15_3_02_048] →(ツチ骨の前突起はツチ骨頚から前下方に出る小突起で、靱帯によって鼓室の前壁と結合する。)

Articulations of auditory ossicles(耳小骨関節;鼓室小骨の連結)Articulationes ossiculorum auditus; Articulationes ossiculorum auditoriorum; Juncturae ossiculorum tympani じしょうこつかんせつ;こしつしょうこつのれんけつ Feneis: 378 18 [A15_3_02_049]

Incudomallear joint(キヌタ-ツチ関節;砧槌関節)Articulatio incudomallearis きぬた-つちかんせつ;きぬたつちつかんせつ Feneis: 378 19

[A15_3_02_050] →(ときに関節間隙をしめすことあり。 (Feneis))

Incudostapedial joint(キヌタ-アブミ関節;砧鐙関節)Articulatio incudostapedialis きぬた・あぶみかんせつ;きぬたあぶみかんせつ Feneis: 378 20 [A15_3_02_051]

Tympanostapedial syndesmosis(鼓室アブミ骨結合;鼓室鐙骨靱帯結合)Syndesmosis tympanostapedialis こしつあぶみこつけつごう Feneis: 378 21

[A15_3_02_052] →(前庭(卵円)窓とあぶみ骨基板との靱帯結合。)

 

Ligaments of auditory ossicles(耳小骨靱帯;鼓室小骨靱帯)Ligamenta ossiculorum auditus; Ligamenta ossiculorum auditoriorum; Ligamenta ossiculorum tympani じしょうこつじんたい;こしつしょうこつじんたい Feneis: 378 22 [A15_3_02_053]

Anterior ligament of malleus(前ツチ骨靱帯;ツチ骨長突起靱帯)Ligamentum mallei anterius; Ligamentum processus longi mallei ぜんつちこつじんたい;つちこつちょうとっきじんたいCasserio's ligament Feneis: 378 23 [A15_3_02_054]

Superior ligament of malleus(上ツチ骨靱帯;上ツチ骨小頭靱帯)Ligamentum mallei superius; ligamentum capituli mallei superius じょうつちこつじんたい;じょうつちこつしょうとうじんたい Feneis: 378 24

[A15_3_02_055] →(ツチ骨頭より鼓室上陥凹へいたる靱帯。 (Feneis))

Lateral ligament of malleus(外側ツチ骨靱帯)Ligamentum mallei laterale がいそくつちこつじんたい Feneis: 378 25

[A15_3_02_056] →(ツチ骨頚を鼓膜切痕の上縁とむすぶ。 (Feneis))

Superior ligament of incus(上キヌタ骨靱帯)Ligamentum incudis superius じょうきぬたこつじんたい Feneis: 378 26

[A15_3_02_057] →(上ツチ骨靱帯とほとんど平衡し、鼓室上陥凹の屋根へキヌタ骨体をつなぐ。 (Feneis))

Posterior ligament of incus(後キヌタ骨靱帯)Ligamentum incudis posterius こうきぬたこつじんたい Feneis: 378 27

[A15_3_02_058] →(キヌタ骨単脚を鼓室外側壁へつなぐ。 (Feneis))

Stapedial membrane(アブミ骨膜;アブミ骨閉鎖膜)Membrana stapedialis; Membrana obturans stapedis あぶみこつまく;あぶみこつへいさまく Feneis: 378 28 [A15_3_02_059]

Annular ligament of stapes; Anular ligament of stapes(アブミ骨輪状靱帯;アブミ骨底輪状靱帯)Ligamentum anulare stapediale; Ligamentum anulare baseos stapedis あぶみこつりんじょうじんたい;あぶみこつていりんじょうじんたい Feneis: 378 29

[A15_3_02_060] →(アブミ骨輪状靱帯はアブミ骨底と前庭窓縁の間の靱帯。後方より前方で幅広い。)

Muscles of auditory ossicles(耳小骨筋)Musculi ossiculorum auditus; Musculi ossiculorum auditoriorum じしょうこつきん Feneis: 380 01 [A04_1_02_001]

Tensor tympani muscle(鼓膜張筋)Musculus tensor tympani こまくちょうきんEustachian muscle Feneis: 380 02

[A15_3_02_061] →(耳管上方の鼓膜張筋半管中にある。腱はサジ状突起でほぼ直角に外側へまがり、ツチ骨柄の底部へつく。神:鼓膜張筋神経。 (Feneis))

Stapedius muscle(アブミ骨筋)Musculus stapedius あぶみこつきん Feneis: 380 03

[A15_3_02_062] →(アブミ骨筋は耳小骨筋の1つ。鼓室後壁の管中で起こり、錐体隆起の尖端よりあらわれアブミ骨頭へ停止する。アブミ骨につくことにより振動の減弱ををおこなう。発生学的には、アブミ骨筋は顎二腹筋の後腹から分かれた物で、哺乳類だけに存在する。)

 

Mucous of tympanic cavity(鼓室粘膜)Tunica mucosa cavitatis tympanicae こしつねんまく Feneis: 380 04

[A15_3_02_063] →(粘膜とは、体内の器官を被う面のうちで、体の外表につながるような面に対して与えられる名称である。そのような粘膜は、上皮epitheliumとこれを直下で支える結合組織(固有層と称する)との2つの基本要素からなる。固有層を作る結合組織の中には、ときに平滑筋層が存在するが、そのさいにはこの平滑筋層のことを粘膜筋板とよぶ。粘膜が表面に粘液を分泌する場合としない場合とがある。)

Posterior fold of malleus(後ツチ骨ヒダ)Plica mallearis posterior こうつちこつひだ Feneis: 380 05

[A15_3_02_064] →(ツチ骨柄の底部より鼓室輪の後上部へいたるヒダ。鼓索神経の後部を含む。 (Feneis))

Anterior fold of malleus(前ツチ骨ヒダ)Plica mallearis anterior ぜんつちこつひだ Feneis: 380 06

[A15_3_02_065] →(ツチ骨柄の底部より鼓室輪の後ろ上部へいたるヒダ。鼓索神経の後部を含む。 (Feneis))

Fold of chorda tympani(鼓索ヒダ;鼓索神経ヒダ)Plica chordae tympani こさくひだ Feneis: 380 07

[A15_3_02_066] →(ツチ骨頚上で前および後ツチ骨ヒダ間にあり、鼓索神経にもち上げられたヒダ。 (Feneis))

Recess of tympanic membrane(鼓膜陥凹)Recessus membranae tympanicae こまくかんおう Feneis: 380 07a [A15_3_02_067]

Anterior recess of tympanic membrane(前鼓膜陥凹)Recessus anterior membranae tympanicae ぜんおまくかんおう Feneis: 380 08

[A15_3_02_068] →(前ツチ骨ヒダと鼓膜との間にある陥凹。 (Feneis))

Superior recess of tympanic membrane(上鼓膜陥凹;プルサク腔)Recessus superior membranae tympanicae じょうこまくかんおうぷるさくくう Feneis: 380 09

[A15_3_02_069] →((Prussak腔):外側は鼓膜弛緩部、内側はツチ骨ヒダと鼓膜の間のヒダ。 (Feneis))

Posterior recess of tympanic membrane(後鼓膜陥凹)Recessus posterior membranae tympanicae こうこまくかんおう Feneis: 380 10

[A15_3_02_070] →(後ツチ骨ヒダと鼓膜の間のヒダ。 (Feneis))

Fold of incus(キヌタ骨ヒダ)Plica incudialis きぬたこつひだ Feneis: 380 11 [A15_3_02_071]

Fold of stapedius(アブミ骨ヒダ)Plica stapedialis あぶみこつひだ Feneis: 380 12 [A15_3_02_072]

Pharyngotympanic tube; Auditory tube(耳管;咽鼓管;咽頭鼓室管;オイスタヒイ管)Tuba auditiva; Tuba auditoria じかんEustachian tube Feneis: 380 13

[A15_3_02_073] →(『ユースタキ管、欧氏管、オイスタヒ管』:日本ではオイスタキオ管とかユースタキ管ともいわれる。イタリアの解剖学者Bartolommeo Eustachio [Eustachius] (1524-1574)の名を冠するが、アリストテレスらも記載している。彼の名はオイスタヒ弁Eustachian valve(=下大静脈弁)にも残っている。耳管は鼓室と咽頭腔とを結ぶ長さ約33mmの管であって、前者へは耳管鼓室口をもって、後者へは耳管咽頭口をもって、それぞれ開く。耳管の内腔は平時は閉じているが、食物を飲み込むときには口蓋帆張筋などの働きにより開くようになっている。食物に限らず唾液をのみをごくりと飲み込む際にも同じこと起こる。耳管の粘膜は咽頭鼻部の粘膜のつづきとなっており、線毛上皮を有する。粘膜固有層内には耳管線(粘液を分泌する)の腺体やリンパ小節が含まれている。耳管粘膜に接する耳管壁部分は咽頭に近い部分では耳管軟骨により保護されている(耳管軟骨部)が、鼓室に近い部分(骨部)では骨膜となっている。)

ヒトの耳管とその付近 咽頭口の近くで横断

Tympanic opening of pharyngotympanic tube(耳管鼓室口)Ostium tympanicum tubae auditivae; Ostium tympanicum tubae auditoriae じかんこしつこう Feneis: 380 14

[A15_3_02_074] →(耳管の鼓室前壁の開口部。鼓室底よりやや上方である。 (Feneis))

Bony part of pharyngotympanic tube(耳管骨部)Pars ossea tubae auditivae じかんこつぶ Feneis: 380 15

[A15_3_02_075] →(外側上方にある耳管の骨性部。耳管全長の約1/3にあたる。鼓膜張筋半管の下にあり、頚動脈管および棘孔の間に入口がある。 (Feneis))

Isthmus of pharyngotympanic tube; Isthmus of auditory tube(耳管峡)Isthmus tubae auditivae; Isthmus tubae auditoriae じかんきょう Feneis: 380 16 [A15_3_02_076]

Tubal air cells; Cellulae pneumaticae tubae auditivae(耳管蜂巣;耳管含気蜂巣)Cellulae pneumaticae じかんほうそう;じかんほうそう Feneis: 380 17 [A15_3_02_077]

Cartilaginous part of pharyngotypmanic tube; Cartilaginous part of auditory tube(耳管軟骨部)Pars cartilaginea じかんなんこつぶ Feneis: 380 18 [A15_3_02_078]

Cartilage of tube; Cartilage of pharyngotympanic tube(耳管軟骨)Cartilago tubae auditivae; Cartilago tbae auditoriae じかんなんこつ Feneis: 380 19

[A15_3_02_079] →(横断面では鈎状の軟骨。外側後方へ低くなり、両軟骨板のなす角の部分のみ弾性軟骨でできている。 (Feneis))

Medial lamina of cartilage of pharyngotymanic tube(内側板(耳管軟骨の))Lamina medialis cartilagis tubae auditivae ないそくばん(じかんなんこつの) Feneis: 380 20

[A15_3_02_080] →(幅の広い内側に面する板。 (Feneis))

Lateral lamina of cartilage of pharyngotympanic tube(外側板(耳管軟骨の))Lamina lateralis cartilagis tubae auditivae がいそくばん(じかんなんこつの) Feneis: 380 21

[A15_3_02_081] →(丈の低い、前外側に面する板。 (Feneis))

Membranous lamina of pharyngotympanic tube(膜性板(耳管の))Lamina membranacea tubae auditivae まくせいばん(じかんの) Feneis: 380 22

[A15_3_02_082] →(耳管軟骨部の膜性部。 (Feneis))

Mucosa of pharyngotympanic (auditory) tube; Mucous membrane of pharyngotympanic tube(粘膜(耳管の))Tunica mucosa tubae auditivae ねんまく(じかんの) Feneis: 380 23

[A15_3_02_083] →(耳管内面を被う膜。)

Tubal glands(耳管腺)Glandulae tubariae じかんせん Feneis: 380 24

[A15_3_02_084] →(耳管の、とくに軟骨部にある粘膜腺。 (Feneis))

Pharyngeal opening of pharyngotympanic tube(耳管咽頭口)Ostium pharyngeum tubae auditivae; Ostium pharyngeum tubae auditoriae じかんいんとうこう Feneis: 380 25

[A15_3_02_085] →(口蓋帆拳筋の根元の上方で、後咽頭壁より1cm前方の下鼻道へ開く漏斗状の開口部。 (Feneis))

External ear(外耳)Auris externa がいじ Feneis: 382 01

[A15_3_01_001] →(外耳は耳介と外耳道からなり、外界からの音波を集めて中耳に導く漏斗状の構造を呈する。外耳道と耳介との境界部、いいかえると外耳道の入口の部分を外耳孔という。耳介部分のうちで、外耳孔を前方から蓋をするように突出する面状の塊を耳珠、外耳孔の下方に垂れ下る部分を耳垂、耳介の弓状をなす外後側・上方・および内前側の辺縁部を耳輪、耳輪より内側の部分をみられる弓状の隆起を対輪、対輪のつづきとして耳垂基部においてやや顕著な突起をなす部分を対珠(外耳孔をはさんで耳珠と対する位置にある)と称する。耳垂の内部は脂肪組織で占められるが、その他の耳介部分には弾性軟骨が存在する。この軟骨は外耳道軟骨に連なるものである。耳珠の内部に含まれる軟骨は外耳道軟骨に連なるものである。耳珠の内部に含まれる軟骨をとくに耳珠板という。また耳介内の各所のあいだをつなぐ大耳輪筋、耳珠筋、耳介錐体筋、対珠筋、耳介横筋、(時に耳介切痕筋)などの筋肉が存在し、これらはいずれも耳介の形を変えるのに役立つはずであるが、その働きはヒトではすこぶる衰えている。さらに頭蓋からおこり耳介に付着する筋として上、前、および後耳介筋があるが、これらの働きも退化的である。異常のすべての筋は顔面神経の小枝による支配を受ける。外耳道は外耳孔から鼓膜までの管であり、その内側約2/3を骨性外耳道(側頭骨を貫通する部分)、外側約1/3を軟骨性外耳道という。骨性外耳道の内端には鼓膜が付着する切痕部があり、これを鼓膜切痕という。外耳道の表面は皮膚のつづきによって被われている。)

External acoustic meatus(外耳道)Meatus acusticus externus がいじどう Feneis: 382 02

[A15_3_01_045] →(S字状ににまがり、一部は軟骨性、一部は骨性である。長さ約2.4cm、直径約6mmである。 (Feneis) 外耳道は側頭骨の鼓室部を耳介から鼓膜へ至る通路で骨性部分。軟骨性外耳道からなる。)

External acoustic pore; Externa acoustic aperture(外耳孔)Porus acusticus externus がいじこう Feneis: 382 03

[A15_3_01_046] →(外耳道を作るときに前後両縁が中央部より速く発育し、その尖端で癒合するために、ある時期には外耳道下壁の骨板に孔を有することがある。)

Tympanic notch(鼓膜切痕)Incisura tympanica こまくせっこん Feneis: 382 03a [A15_3_01_047]

Cartilaginous external acoustic meatus(軟骨性外耳道)Meatus acusticus externus cartilagineus なんこつせいがいじどう Feneis: 382 04

[A15_3_01_048] →(外耳道の外側1/3。 (Feneis))

Cartilage of acoustic meatus(外耳道軟骨)Cartilago meatus acustici; Cartilago meatus acustici externi がいじどうなんこつ Feneis: 382 05

[A15_3_01_049] →(耳介の軟骨と関連があり、上方と後方の開いた溝をなす。 (Feneis))

左の耳の外耳道軟骨 前から(9/10)

Notch in cartilage of acoustic meatus(外耳道軟骨切痕;外耳道軟骨孔)Incisura cartilaginis meatus acustici; Foramina cartilaginis meatus acustici externi がいじどうなんこつせっこん;がいじどうなんこつこうSantorini's notch Feneis: 382 06

[A15_3_01_050] →(外耳道軟骨部の下壁には、軟骨のない透き間(外耳道軟骨切痕)があり、血管と神経がここを通っているので、炎症の波及通路となることがある。前内側(下)方に向かっていた外耳道が、この切痕のところで大きく屈曲して後ろ内側の方に向かう。)

Tragal lamina(耳珠板)Lamina tragi じしゅばん Feneis: 382 07

[A15_3_01_051] →(外耳道軟骨の外側部。外耳道の外開口部の前方にある。 (Feneis))

 

Auricle; Pinna(耳介)Auricula じかい Feneis: 382 08

[A15_3_01_002] →(耳介は外耳道とともに外耳を構成する側頭部に突出した貝殻様構造物。本来、外界の音波に対する集音器で、軟骨すなわち耳介軟骨が支柱となり、これを皮膚が被ってできている。耳介の前・上・後縁はほぼC状の輪郭をつくり、耳輪といわれる。)

(左の)耳介の外側(前)面(×1)

Lobule of auricle; Lobe of ear(耳垂)Lobulus auricularis じすい Feneis: 382 09

[A15_3_01_003] →(耳介の最も低い部分で脂肪と線維性組織からなり、耳介軟骨で補強されていない。)

Helix(耳輪)Helix じりん Feneis: 382 11

[A15_3_01_005] →(耳輪は耳介の弓状をなす部分の外側縁で、耳の縁、耳の前上部、頭方部、後縁の大部分をつくる軟骨のひだの外側縁。)

Crus of helix(耳輪脚)Crus helicis じりんきゃく Feneis: 382 12

[A15_3_01_006] →(耳介の峡部にある耳輪の始まり。 (Feneis))

Spine of helix(耳輪棘)Spina helicis じりんきょく Feneis: 382 13

[A15_3_01_007] →(耳輪脚から前へ下った小さい結節。 (Feneis))

Tail of helix(耳輪尾)Cauda helicis じりんび Feneis: 382 14

[A15_3_01_008] →(後下方にあり対珠とは溝で隔てられる耳介軟骨。 (Feneis))

Antihelix(対輪)Antihelix たいりん Feneis: 382 15

[A15_3_01_009] →(耳輪後部の前にある弓状の隆起。(Feneis))

Triangular fossa of auricle(三角窩(耳介の))Fossa triangularis auriculae さんかくか(じかいの) Feneis: 382 16

[A15_3_01_010] →(2本の大輪脚に囲まれる窩。 (Feneis))

Crura of antihelix(対輪脚)Crura antihelicis たいりんきゃく Feneis: 382 17

[A15_3_01_011] →(対輪が上部で分かれた2本の脚。三角窩を囲む。 (Feneis))

Scapha(舟状窩)Scapha しゅうじょうか Feneis: 382 18

[A15_3_01_012] →(耳輪と対輪との間にある縦のくぼみ。(Feneis))

Concha of auricle(耳甲介)Concha auriculae じこうかい [A15_3_01_013]

Cymba conchae(耳甲介舟;耳甲介艇)Cymba conchae じこうかいしゅう;じこうかいてい Feneis: 382 20

[A15_3_01_014] →(耳輪脚および対輪脚の間にある耳甲介の裂け目状の部分。 (Feneis))

Cavity of concha(耳甲介腔)Cavitas conchae; Cavum conchae じこうかいくう Feneis: 382 21

[A15_3_01_015] →(耳輪脚の下方で、耳珠の後方にある耳甲介の主部。 (Feneis))

Antitragus(対珠)Antitragus たいじゅ Feneis: 382 22

[A15_3_01_016] →(対輪の下部の継続上で存在する小隆起、また対輪のつづきとして耳珠からは珠間切痕で区分される。)

Tragus(耳珠)Tragus じしゅ Feneis: 382 23

[A15_3_01_017] →(耳珠は外耳孔前方にある面状の軟骨性突起。)

Anterior notch of auricle(前切痕;輪珠溝(耳介の))Incisura anterior; Sulcus helicotragicus ぜんせっこん;りんしゅこう(じかいの) Feneis: 382 24

[A15_3_01_018] →(耳珠(耳介結節)および耳輪脚の間の切痕。 (Feneis))

Intertragic incisure; Intertragic notch(珠間切痕)Incisura intertragica しゅかんせっこん Feneis: 382 25

[A15_3_01_019] →(耳珠と対珠の間の切痕。 (Feneis))

Auricular tubercle(耳介結節(ダーウィンの))Tuberculum auriculare じかいけっせつ(だーうぃんの)Darwin's tubercle Feneis: 382 26

[A15_3_01_020] →(動物に見られる耳の先端が内側に向かって屈曲遺残したものと考えられる。本書では記載していないが、耳介の後上縁反転部のわずかな軟骨性突出をさす。進化論で知られるCharles Robert Darwin (1809-1882)の名を冠する。)

[図668]ダーウィンの耳介結節がよく発達して前方へ巻きこんでいる場合 [図669]ダーウィンの耳介尖が巻きこんでおらず耳輪の下行部も巻いていない場合

Apex of auricle; Tip of ear(耳介尖;尖り耳(ダーウィンの))Apex auriculae じかいせん;とがりみみ(だーうぃんの) Feneis: 382 27 [A15_3_01_021]

Posterior auricular groove(後耳介溝)Sulcus posterior auriculae こうじかいこう Feneis: 382 28

[A15_3_01_022] →(後耳介溝は対樹耳輪裂の上にある対珠と耳輪尾との間の溝。)

Supratragic tubercle(珠上結節)Tuberculum supratragicum しゅじょうけっせつ Feneis: 382 29 [A15_3_01_023]

Auricular cartilage(耳介軟骨)Cartilago auriculae じかいなんこつ Feneis: 382 10

[A15_3_01_004] →(弾性軟骨よりなり、耳介の骨格構造を支持する。)

左の耳の耳介軟骨(9/10) 図670は内(前)面,図671は外(後)面

Isthmus of cartilaginous auricle(耳軟骨峡)Isthmus cartilaginis auricularis じなんこつきょう Feneis: 384 01

[A15_3_01_024] →(外耳道軟骨および耳珠板の耳介軟骨への狭い移行部。 (Feneis))

Terminal notch of auricle(分界切痕;耳分界切痕(耳介の))Incisura terminalis auricularis ぶんかいせっこん;じぶんかいせっこん(じかいの) Feneis: 384 02

[A15_3_01_025] →(耳珠板を耳介軟骨からわかる深い切痕。 (Feneis))

Fissura antitragohelicina(対珠耳輪裂)Fissura antiragohelicina たいじゅじりんれつ Feneis: 384 03

[A15_3_01_026] →(下方では対珠と耳輪の間、上方では対輪と耳輪の間の深い分界溝。 (Feneis))

Groove of crus of helix(耳輪脚溝)Sulcus cruris helicis じりんきゃくこう Feneis: 384 05

[A15_3_01_027] →(耳介軟骨後表面の浅い溝。前表面の耳輪脚に対応する。 (Feneis))

Fossa antihelica; Antihelical fossa(対輪窩;対耳輪窩)Fossa antihelica たいりんか;たいじりんか Feneis: 384 06 [A15_3_01_028]

Eminentia concha(甲介隆起)Eminentia conchae こうかいりゅうき Feneis: 384 07

[A15_3_01_029] →(耳介軟骨後表面上で耳甲介腔に対応する隆起。 (Feneis))

Eminentia scaphae(舟状窩隆起)Eminentia scaphae しゅうじょうかりゅうき Feneis: 384 08

[A15_3_01_030] →(前表面の舟状窩に対応する後表面の弓状隆起。 (Feneis))

Eminentia fossae triangularis(三角窩隆起)Eminentia fossae triangularis さんかくかりゅうき Feneis: 384 09

[A15_3_01_031] →(三角窩に対応する耳介軟骨後表面の隆起。 (Feneis))

 

Ligaments of auricle(耳介靱帯)Ligamenta auricularia じかいじんたい Feneis: 384 10 [A15_3_01_032]

Anterior ligament of auricle(前耳介靱帯)Ligamentum auriculare anterius ぜんじかいじんたい Feneis: 384 11 [A15_3_01_033]

Superior ligament of auricle(上耳介靱帯)Ligamentum auriculare superius じょうじかいじんたい Feneis: 384 12 [A15_3_01_034]

Posterior ligament of auricle(後耳介靱帯)Ligamentum auriculare posterius こうじかいじんたい Feneis: 384 13 [A15_3_01_035]

 

Auricular muscles(耳介筋)Musculi auriculares じかいきん Feneis: 384 14

[A15_3_01_036] →(動物では外耳孔をふさぐ働きを示すが、ヒトでは未発達。前・上・後の3種があり、周辺の骨や筋膜から起こって耳介に停止する。動脈:浅側頭動脈・後耳介動脈。(イラスト解剖学))

左の耳介の内(前)面の筋(9/10)

左の耳介の外(後)面の筋(9/10)

Helicis major; Helicis major muscle(大耳輪筋)Musculus helicis major だいじりんきん Feneis: 384 15

[A15_3_01_037] →(耳輪棘より耳輪へ移行する筋。神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Helicis minor; Helicis minor muscle(小耳輪筋)Musculus helicis minor しょうじりんきん Feneis: 384 16

[A15_3_01_038] →(耳輪脚上にある筋。 神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Tragicus; Tragicus muscle(耳珠筋)Musculus tragicus じしゅきん Feneis: 384 17

[A15_3_01_039] →(耳珠板上に垂直方向にある筋。神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Pyramidal muscle of auricle(耳介錐体筋)Musculus pyramidalis auricularis じかいすいたいきん Feneis: 384 18 [A15_3_01_041]

Antitragicus; Antitragicus muscle(対珠筋)Musculus antitragicus たいじゅきん Feneis: 384 19

[A15_3_01_042] →(対珠上にある筋。一部は耳輪尾へいたる。神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Transverse muscle of auricle(耳介横筋)Musculus transversus auriculae じかいおうきん Feneis: 384 20

[A15_3_01_043] →(耳介軟骨背面で舟状窩突起と甲介隆起間に張る筋。神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Oblique muscle of auricle(耳介斜筋)Musculus obliquus auriculae じかいしゃきん Feneis: 384 21

[A15_3_01_044] →(甲介隆起と三角窩隆起間に張る筋。神:顔面神経の小枝。 (Feneis))

Muscle of terminal notch of auricle(耳輪切痕筋(耳介の))Musculus incisurae terminalis auriculae じりんせっこんきん(じかいの)Santorini's muscles Feneis: 384 22 [A15_3_01_040]

Olfactory organ(嗅覚器)Organum olfactorium; Organum olfactus きゅうかくき Feneis: 384 23

[A15_1_00_001] →(嗅覚器の感覚細胞は細長い双極細胞であって、嗅粘膜の特殊化した領域(嗅上皮)にみられる。これらの感覚細胞は極めて細い軸索をもっており、それらは集合して小線維束となり、篩板を貫通して嗅球に入る。嗅上皮はヒトでは左右の鼻腔の上鼻甲介の上縁とそれに向かい合う鼻中隔の小さな領域を占めている。この感覚上皮は多列(偽重層)上皮であって、支持細胞多くの場合幾分低く位置する明るい核を特徴とする感覚細胞(嗅細胞)とからなっている。そのほか、球部はボウマン腺という多数の小さな粘液腺を含んでおり、この腺の分泌の小さな粘液腺を含んでおり、この腺の分泌物が薄い末端膜となって嗅粘膜をおおっている。)

Olfactory part of nasal mucosa; Olfactory area(鼻粘膜嗅部)Pars olfactoria (Tunicae mucosae nasi) びねんまくきゅうぶ Feneis: 384 24

[A15_1_00_002] →(鼻腔後上壁の上鼻道から上と鼻中隔のこれに対する面は分散する鼻粘膜の嗅部が位置する。つまり嗅神経の分布する領域を鼻粘膜嗅部と呼んでいる。)

ヒトの嗅部の粘膜 横断

A. 嗅粘膜の上皮(M. Schultze)×500, a, a嗅細胞, b, b支持細胞.B. 嗅部の縁のところの線毛上皮細胞(M. Schultze)

ヒトの嗅部の神経上皮(v. Brunn)

o 嗅系の線維,r そのうちの1本と結合する嗅細胞,r' 嗅細胞の末梢部,1 嗅粘膜の楕円核帯,2 同じく円核帯.

ヒトの1個の嗅細胞(v. Brunn)

1 細胞体とその核,2 末梢がわの突起,3 終末円錐,4 嗅小毛,5 中枢がわの突起(嗅糸線維のはじまり)

家兎における嗅細胞の配列(G. Retzius,1900)

家兎の嗅粘膜の表面の一部.固有の上皮細胞の外表面のあいだに,嗅細胞の末梢端が黒い点をなしてならんでいる.左の方で嗅細胞が非常に数多く,右へかけて次第に少くなっている.

生後8日のハツカネズミの嗅粘膜から(v. Lenhossék)

a 嗅細胞,その下端で1本の嗅糸線維につづいている.b, c 自由神経終末.

Olfactory glands(嗅腺;ボウマン腺)Glandulae olfactoriae きゅうせん;ぼうまんせんBowman's glands Feneis: 384 25

[A15_1_00_003] →(ボーマン腺とも呼ばれる単一または分枝間状腺である。漿液細胞と粘液細胞とから成り、漿液性分泌液はにおい物質を洗い流すという意味から洗浄腺の名もある。腺細胞にはライソゾームやリポフスチン顆粒が多くあり、嗅部が呼吸部に比し黄色を帯びる原因になっている。)

Gustatory organ(味覚器)Organum gustatorium; Organum gustus みかくき Feneis: 384 26 [A15_4_00_001]

Taste bud(味蕾)Caliculus gustatorius みらい Feneis: 384 27

[A15_4_00_002] →(味蕾は主として有郭乳頭および葉状乳頭上皮に存在するが、きわめて若干数だが、茸状乳頭、軟口蓋、喉頭蓋、咽頭後壁にある多数のフラスコ状の細胞巣に存在する。しかし、数からして問題にはならないので、味蕾の場所としては、有郭および葉状乳頭の上皮と考えても差し支えない。味蕾は、側面の重層扁平上皮細胞に存在し、周囲の上皮細胞とは明確に染色度がことなるので、明るいく見えるという特徴がある。また味蕾は味孔という小さな孔を持ち、この孔が、さらに小さい管状の味管となって、外の溝と味蕾を構成する細胞との間を仲介している。味蕾を構成する細胞には、味細胞、支持細胞、および基底細胞があると考えられているが、これら諸細胞に冠する見解が研究者の間で一致せず、明確には区別しがたい。)

家兎の葉状乳頭の味蕾 縦断

ヒトの有廓孔頭の味蕾 縦断

ヒトの舌の味蕾の細胞を分離したもの ×400.1 被蓋細胞,2, 3, 4 味細胞,4はaのところに小茎様の突起をもっている.

味覚器の模型図(G. Retzius) g 味蕾,p 味孔,ian 味蕾内線維,sz 味蕾外線維,sz 脊髄神経節細胞, co 中枢器官

Taste pore(味孔)Porus gustatorius みこう Feneis: 384 28 [A15_4_00_003]

 

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