外転神経[VI]

 

 外転神経は外眼筋を支配する三つの脳神経の一つである。起始核は第四脳室底にあり、その背側方と内側方を顔面神経線維のループが取り巻いている(顔面神経膝)。外転神経線維は腹側に走り、橋と延髄の境界部で脳幹を出て頭側に走る。次いで、上眼窩裂から眼窩にはいり、内側から外側直筋を支配する。

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①外転神経核への求心性線維

 前庭神経核群「前庭神経上核と内側核」から出た線維が内側縦束を通って上行し、外転神経核でシナプス結合する。大脳皮質からの線維(皮質核路)は主として反対側の外転神経核と連絡「主として間接的」する。

 「動眼神格と外転神経閣のあいだには介在ニューロンを介して機能的な連絡があることが知られている。また、眼球運動に関係する入力が最終的に橋網様体を介して外転神経核にはいる。」

 

外転神経の臨床的側面

外転神経の障害により外直筋の麻痺が起こるから、損傷側の眼球は外転できなくなる。

 

解剖学用語(外転神経)

1. 外転神経 [VI] ラ:Nervus abducens [VI] 英:Abducent nerve; Abducens nerve [VI]

 →第VI脳神経。橋と錐体の間の角からでる。斜台の中央の高さで硬膜を抜け、外側の海綿静脈洞をへて、上眼窩裂を通り眼窩へ入り外側直筋へいたる。

   
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