一般解剖学

系統解剖学



最終更新日: 12/05/16

funalogo.gif (2604 バイト)











funalogo.gif (2604 バイト)

Muscle; Muscular system(筋;筋系)Musculi; Systema musculare きん;きんけい Feneis: 074 00, 401 01

Muscles of head(頭部の筋)Musculi capitis とうぶのきん Feneis: 076 25

[A04_1_00_001] →(頭部の筋には表情筋(顔面筋)と咀嚼筋とがある。)

頭部の筋(I) 浅層, 側頭筋膜Fascia temporalisおよび耳下腺咬筋膜Fascia parotideomassetericaは残してある.

頭部の筋(II) 広頚筋耳下腺咬筋膜および眼輪筋の眼窩部を取り除いてある.側頭筋膜の浅葉は,頬骨弓ならびに前頭骨の側頭線から切り離し,その下にある脂肪層とともに上方に折り返してある.

 頭部の筋(III) 前からみる 右側:浅層.左側:広頚筋,笑筋および眼輪筋の眼窩部を取り除き,同じく大頬骨筋眼角筋,眼窩下筋,犬歯筋,オトガイ三角筋,下唇方形筋を切りとってある.

 頭部の筋(IV)および舌骨上筋 広頚筋,耳下腺咬筋膜,側頭筋の浅葉とその深葉の一部,耳下腺と顎下腺とを取り除いてある.また眼輪筋の眼窩部,笑筋を取り除き,大頬骨筋,オトガイ三角筋,眼角筋,眼窩下筋,小頬骨筋,下唇方形筋を切りとってある.

頭部の筋の起始と停止 頭蓋骨を側方よりみる.(H. Virchowによる)

頭部の筋(V)および舌骨上筋 頬骨弓を鋸で切断し,咬筋の起始部を取り除き側頭筋の全体が見えるようにしてある.--胸鎖乳突筋の上部,耳介および耳介の筋は取り去ってある.

頭部の筋(VI)および舌骨上筋 頬骨弓を取り去り咬筋の一部,下顎骨の筋突起,下顎枝の一部ならびに側頭筋の下部を取り除き,翼突筋群を剖出してある.眼輪筋を反転し,眼窩の内容を取り除いて眼輪筋の涙嚢部がみえるようにしてある.耳下腺と顎下線ならびに胸鎖乳突筋の上部および耳介を取り除いてある.

下顎骨の外面における筋の起始と停止 (H. Virchowによる).

上顎骨の内面における筋の起始と停止 (H. Virchowによる).

舌骨の前面における筋の起始と停止

Extra-ocular muscles(外眼筋;眼筋)Musculi externi bulbi oculi がいがんきん;がんきん Feneis:

[A04_1_01_001] →(眼窩内に7個の横紋筋が存在する(①内側直筋、②外側直筋、③上直筋、④下直筋、⑤上斜筋、⑥下斜筋、⑦上眼瞼挙筋)。そのうちの6個は眼球強膜への付着を示し、視線の向きを調節する役割をになう。7番目の上眼瞼挙筋は上眼瞼内に停止するが、その停止腱膜の深層面には平滑筋(ミューラーの上眼瞼筋、ミューラー筋が存在する)。)

 

Muscles of auditory ossicles(耳小骨筋)Musculi ossiculorum auditus; Musculi ossiculorum auditoriorum じしょうこつきん Feneis: 380 01

[A04_1_02_001] →(耳小骨筋は耳小骨に付着してこれを動かす筋をいい、鼓膜張筋とアブミ骨筋が含まれる。鼓膜張筋は側頭骨の鼓膜張筋半管の壁からおこり、鼓室内にでてツチ骨に付着する筋で、ツチ骨柄を内に引き鼓膜を緊張させる。アブミ骨筋は鼓室の錐体隆起からおこりアブミ骨頭に付着する筋で、アブミ骨を外方に引き、強すぎる振動が内耳に伝わるのを制限する作用を示す。

 

Muscles of tongue(舌筋)Musculi linguae ぜつきん Feneis: 114 18

[A04_1_05_001] →(舌筋はすべて横紋筋であって外舌筋(オトガイ舌筋、舌骨舌筋、茎突舌筋)、内舌筋(上縦舌筋、下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋)があるが、その舌内にある部分はいずれも、他の筋と異なって多数の脂肪細胞を含む疎性組織により多くの小束に分かたれ、そのために下は軟らかくかつ自由に動きうる。舌筋の作用はオトガイ舌筋のおもな作用は舌を前方に突出させ、また舌の中央部を舌に引く。舌骨舌筋および茎突舌筋のおもな作用は舌を後に引き込ますが、同時に舌骨舌筋は舌の側縁を舌に引き、茎突舌筋は舌背を高める。またこの3筋が一側だけ動けば舌を外側に曲げる。上下の縦舌筋は舌を短縮させ、横舌筋は狭くすると同時に延長させる。垂直舌筋は舌を平らにする。舌筋は舌根ではやや複雑な走向ををとるが、全体としてはほぼたがいに直行する三つの系列にわけられ、それぞれ前後(上縦舌筋、下縦舌筋、茎突舌筋、舌骨舌筋など)、左右(横舌筋、口蓋舌筋、茎突舌筋の一部、上咽頭収縮筋舌咽頭部など)、上下(垂直舌筋、オトガイ舌筋、小角舌筋、舌骨舌筋の一部など)に走る。前後に縦走する系列は比較的舌の表面近くを走り、全体としては他の系列を外からかこむような傾向で配列する。)

 

Muscles of soft palate and fauces(軟口蓋と口峡の筋;口蓋筋)Musculi palati mollis et faucium なんこうがいとこうきょうのきん;こうがいきん Feneis: 116 17

[A04_1_06_001] →(軟口蓋および口峡の筋には口蓋帆張筋、口蓋帆挙筋、口蓋垂筋、口蓋舌筋、口蓋咽頭筋がある。軟口蓋および口峡の筋の作用は口蓋帆張筋は口蓋帆を張るほかに、その収縮によって耳管の膜性板を引きその中の腔所をひろくする。口蓋帆張筋は口蓋舌筋および口蓋咽頭筋がゆるんでいるときには口蓋帆を上にあげ、この筋が収縮しているときには口蓋帆を緊張させる。口蓋垂筋は口蓋垂を短縮される。口蓋舌筋および口蓋咽頭筋はともに同名の弓を内方に隆起させて口蓋垂に近付け、口峡を狭くする。)

 

Facial muscles; Mimetic muscles(顔面筋;表情筋)Musculi faciei がんめんきん;ひょうじょうきん Feneis: 078 05

[A04_1_03_001] →(顔面筋(表情筋)は主として顔面の皮下に広く存在し、主に骨から起こって皮膚に停止する皮筋であって、いわゆる喜怒哀楽などさまざまの表情はこの働きによる。表情筋は舌骨弓筋から分布し、哺乳類では眼、耳、鼻、口など開口部の開閉のために頭部に発達したものであるが、人類ではそのうえ言語を発し、表情を表すためにとくに分化している。表情筋はすべて顔面神経(VII)の支配を受ける。表情筋というと表情だけが問題にされがていであるが、その本来の役目は顔の4種類の窓(目・鼻・口・耳)の開閉であって、この動きは動物(殊に哺乳動物)の生存にとって重要なものである。人間はたまたまこれを表情の表現にも用いることができるというだけのことである。)

Epicranius muscle(頭蓋表筋)Musculus epicranius とうがいひょうきん;ずがいひょうきん Feneis: 078 06

[A04_1_03_002] →(頭蓋冠を包んで帽状腱膜とよばれる強い結合組織膜が頭皮下に広がって前頭筋と後頭筋とを結合する中間腱膜をなしている。この2筋を側頭頭頂筋を合わせて頭蓋表筋という。帽状腱膜は皮膚と密着するが、頭蓋骨膜との結合はゆるい。)

Occipitofrontalis muscle(後頭前頭筋;頭頂筋)Musculus occipitofrontalis; Epicranius こうとうぜんとうきん Feneis: 078 07

[A04_1_03_003] →(後頭前頭筋は眉毛部から起始する前頭筋腹(前腹筋)および最上項線から起始する後頭筋腹(後頭筋)をもって中心腱(帽状腱膜)まで走る。後頭前頭筋は頭皮を前後方向に動かすことができる。本筋の前頭腹は眉毛を引き上げ、かつ前頭に“しわを寄せる”ことができるし、後頭腹は前頭の皮膚を“平滑にする”ことができる。参考:人類では帽状腱膜の移動性は少ないので前頭筋は主に眉を上げるためだけである。また後頭筋はその一般に退化的でその働きも弱い。)

Frontal belly of occipitofrontalis muscle(前腹(後頭前頭筋の);前頭筋)Venter frontalis (Musculus occipitofrontalis); Musculus frontalis ぜんとうきん;ぜんふく(こうとうぜんとうきんの) Feneis: 078 08

[A04_1_03_004] →(参考:人類では帽状腱膜の移動性は少ないので前頭筋は主に眉を上げるためだけである。また後頭筋はその一般に退化的でその働きも弱い。)

Occipital belly of occipitofrontalis muscle(後腹(後頭前頭筋の);後頭筋)Venter occipitalis (Musculus occipitofrontalis); Musculus occipitalis こうとうきん;こうとうぜんとうきんのこうふく(とうがいひょうきんの) Feneis: 078 09

[A04_1_03_005] →(人類では帽状腱膜の移動性は少ないので前頭筋は主に眉を上げるためだけである。また後頭筋はその一般に退化的でその働きも弱い。)

Temporoparietalis muscle(側頭頭頂筋)Musculus temporoparietalis そくとうとうちょうきん Feneis: 078 10

[A04_1_03_006] →(側頭頭長筋は側頭部から帽状腱膜まで広がる。本筋後部は特に上耳介筋と呼ばれ、耳介に付着している。参考:多くの哺乳類では発達し、前頭筋はここれからわかれたものという。日本人では56%に出現(Nishi)。)

Epicranial aponeurosis(帽状腱膜;上頭蓋腱膜;頭外被腱膜)Galea aponeurotica; Aponeurosis epicranialis ぼうじょうけんまく;じょうとうがいけんまく;とうがいひけんまく Feneis: 078 11

[A04_1_03_007] →(学会では上頭蓋腱膜を採用する必要を認めていないが英語圏では一般にEpicranial aponeurosisを用いているのであえて併記した。帽状腱膜はヘルメット様の扁平腱で、頭蓋表筋の後頭前頭筋の後頭筋腹と前頭筋腹とを連結する腱膜で、側頭頭頂腱膜とともに頭骨外被を形成する。)

Procerus muscle(鼻根筋;眉間下制筋;鼻錐体筋)Musculus procerus; Musculus depressor glabellae びこんきん;みけんかせいきんSantorini's muscles Feneis: 078 12

[A04_1_03_008] →(鼻根筋は短い線維束として鼻根から鼻の上方の皮膚まで走る。鼻根筋は前頭部の皮膚を鼻根へ向かって引く。参考:ときに前頭筋の分束とされるが、神経も異なり、別の筋である。)

Nasalis muscle; Nasal muscle(鼻筋)Musculus nasalis びきん Feneis: 078 13

[A04_1_03_009] →(鼻筋は貧弱に発達しているにすぎない。鼻筋は上顎犬歯の歯槽壁から起始し、鼻翼(鼻部、外鼻孔の拡張化)および鼻背軟骨部(横部、外鼻孔狭小化)まで走る。両側の本筋は腱性板によって鼻背を横方向に横断して連結する。参考:鼻孔圧迫筋ともいう。)

Transverse part of nasalis muscle; Compressor nasal muscle(横部;鼻孔圧迫筋(鼻筋の))Pars transversa Musculusnasalis おうぶ;びこうあっぱくきん(びきんの) Feneis: 078 14

[A04_1_03_010] →(一部は上唇鼻翼挙筋に被われて、上顎犬歯の歯槽隆起から起こり鼻背へ。参考:鼻孔圧迫筋ともいう。)

Alar part of nasalis muscle; Dilator nasal muscle(翼部;鼻翼部;鼻孔拡大筋(鼻筋の))Pars alaris alaris Musculus nasalis よくぶ;びよくぶ;びこうかくだいきん(びきんの) Feneis: 078 15

[A04_1_03_011] →(上顎外側切歯の歯槽隆起から起こり外鼻孔後縁の皮膚へ。参考:鼻孔拡大筋ともいう。)

Depressor septi nasi muscle(鼻中隔下制筋;鼻起始(口輪筋の))Musculus depressor septi nasi; Origo nasalis musculus orbicularis oris びちゅうかくかせいきん;びきし(こうりんきんの) Feneis: 078 16

[A04_1_03_012] →(鼻中隔下制筋は中切歯上方の歯槽突起から起始する薄い線維索ととして出現し、軟骨性鼻中隔の先端に付着し、且つ鼻尖を下方へ引く。)

Orbicularis oculi muscle; Orbicular muscle of eye(眼輪筋)Musculus orbicularis oculi がんりんきん Feneis: 078 17

[A04_1_03_013] →(眼輪筋の外側部にある(外側)眼瞼縫線は筋の後面と内側部のほかは不明瞭である。外眼角と頬骨を結ぶ外側眼瞼靱帯とは別物で、両者は内側部でゆるく結合するだけであるが、この縫線と靱帯はしばしば混同されている。外側部では眼輪筋と骨との結合がないので、眼を強く閉じると筋とともに皮膚が外眼角に引かれて目じりにヒダができるのである。なお、眼裂を開くのは主に上眼挙筋(眼筋)が行ない、大きく開くときは同時に前頭筋によって眉が上がることが多い。下眼瞼は弾力によって元に戻ると思われるが、その動きは小さい。まばたきのとき涙が吸い込まれることは、涙がこぼれそうになると無意識にまばたきを行うことからも判る。その機構として眼を閉じるとき眼輪筋の涙嚢部が涙嚢の壁を引いて広げるという節が有名である。しかし、一般に涙嚢部といわれる筋(Horner筋)が涙嚢と関係のないことは以前から記載があり(Eisler)涙の排出機構にも諸説があった。長嶋1954, 1955は涙道の圧をしらべ、瞼を開くときに涙小管腔が陰圧になって涙が吸い込まれ、瞼を閉じるとき涙小管は陽圧に涙嚢は陰圧になって涙は涙嚢に送られ、さらに瞼を開くとき涙嚢は陽圧となって鼻涙管に排出されるとした。その後の研究も合わせると、Horner筋は瞼閉じるとき涙小管を屈曲・圧迫するもので、これとは別に涙嚢を包む筋膜(涙嚢間膜)から起こるごく小さい筋束(Jones 1957)があって涙嚢を広げるという機構が有力である。このポンプ作用の主力はHoener筋と涙小管にあり、そのほか毛細管現象による吸引、重力による鼻腔への流下なども助けるという。なお、いわゆるHorner筋は涙小管を囲んで眼瞼縁に向かうが、Jonesの筋束は外輪筋眼瞼部の周辺部に合するもので、後者は従来見落とされていたが、または、涙嚢部と区別だれていなかったと思われる。)

Palpebral part of orbicularis oculi(眼瞼部(眼輪筋の))Pars palpebralis (Musculus orbicularis oculi) がんけんぶ(がんりんきんの) Feneis: 078 18

[A04_1_03_014] →(眼瞼内にあり、上瞼部および下瞼部ともに前涙嚢稜と内眼角とを連ねる内側眼瞼靱帯と付近の骨部から起こり、外眼角の外側で縫線を介して上下が連絡する。神経支配:顔面神経(側頭枝と頬骨枝)。参考:眼窩部は眼瞼部にくらべて色が暗く筋線維束も太い。周辺部の筋束は疎で、また周囲に放散するので、周辺の輪郭は不明瞭である。)

Ciliary bundle; Ciliary muscle of Riolan; Riolan's muscle(瞼縁束;毛様束;リオラン筋(眼輪筋の眼瞼部の))Fasciculus ciliaris partis palpebralis Musculusorbicularis oculipalpebralis けんえんそく;もうようそく;りおらんきん(がんりんきんのがんけんぶの)Riolan, Muscle of Feneis:

[A04_1_03_015] →(リオラン筋またはリョラン筋ともよばえる。毛様束は眼輪筋の周縁にある線維。Riolan, Jean (Secundus) (1577-1657) フランスの解剖学者。パリ大学の解剖、植物学の教授。多くの著書を残し、教育者としても名声を得た人で、著者""Anatomen corporis humani"" (1610刊)は広く読まれた。後頭骨のリオラン骨、横行結腸のリオラン弓の他、いくつかの筋肉に彼の名前が残る。)

Deep part; Lacrimal part (of orbicularis oculi muscle)(深部;涙嚢部(眼輪筋の))Pars profunda; Pars lacrimalis (Musculus orbicularis oculi); Musculus lacrimalis しんぶ;るいのうぶ(がんりんきんのがんけんぶの)Horner's muscle Feneis: 078 20

[A04_1_03_016] →(眼輪筋の涙嚢部として以前は知られていた。これは眼瞼部の深部である。)

Orbital part of orbicularis oculi(眼窩部(眼輪筋の))Pars orbitalis (Musculus orbicularis oculi) がんかぶ(がんりんきんの) Feneis: 078 19

[A04_1_03_017] →(起始と走行と停止:眼瞼内にあり、上瞼部および下瞼部ともに前涙嚢稜と内眼角とを連ねる内側眼瞼靱帯と付近の骨部から起こり、外眼角の外側で縫線を介して上下が連絡する。神経支配:顔面神経(側頭枝と頬骨枝)。作用:参考:眼窩部は眼瞼部にくらべて色が暗く筋線維束も太い。周辺部の筋束は疎で、また周囲に放散するので、周辺の輪郭は不明瞭である。)

Corrugator supercilii muscle(皺眉筋)Musculus corrugator supercilii すうびきん;しゅうびきんKoyter's muscle Feneis: 078 21

[A04_1_03_018] →(皺眉筋は前頭骨鼻部から起こり、後頭前頭筋の前頭腹の筋線維束内側縁部を貫いて、眉毛の外側で皮膚に付着する。御筋は皮膚を鼻根の方向へ引き寄せ、前頭に垂直方向の皺を作る)

Depressor supercilii; Depressor supercilii muscle(眉毛下制筋;眉頭下制筋)Musculus depressor supercilii びもうかせいきん;びとうかせいきん Feneis: 078 22

[A04_1_03_019] →(眉毛下制筋は、後頭前頭筋の前頭腹の表面上に位置し、鼻背から垂直方向に前頭へ向かって上行する。本筋は鼻根性に深い横皺をつくる。)

Auricularis anterior muscle(前耳介筋;側頭耳筋)Musculus auricularis anterior; Musculus auricularis temporalis ぜんじかいきん;そくとうじきん Feneis: 078 23

[A04_1_03_020] →(耳介の筋はヒトでは遺残であり、機能的意義を有しない。耳介根部の前方、上方および後方に付着する3筋が区別される。前耳介筋は側頭筋膜で起始する。参考:上、前、後耳介筋は退化的でで、ほとんど働きがない。しかし、練習によってかなり動かせることがある。なかでは、上耳介筋が最も幅が広い。前耳介筋は23%に欠如する(池田一二:福岡医大誌))

Auricularis superior muscle(上耳介筋;頭頂部(側頭頭頂筋の))Musculus auricularis superior; Pars parietalis (Musculus temporoparietalis) じょうじかいきん;とうちょうぶ(そくとうとうちょうきんの) Feneis: 078 24

[A04_1_03_021] →(上耳介筋は帽状腱膜中央部の側縁から起こる。)

Auricularis posterior muscle(後耳介筋;項耳筋)Musculus auricularis posterior こうじかいきん;こうじきん Feneis: 078 25

[A04_1_03_022] →(後耳介筋は側頭骨の乳様突起の外面から起こり、前方に向かう。)

Orbicularis oris muscle(口輪筋)Musculus orbicularis oris こうりんきん Feneis: 078 26

[A04_1_03_023] →(口輪筋の線維は部分的には、口角の外側粘膜にほとんど垂直方向に固定されている結合組織帯から起始し、一部は、口角へ向かって収斂し、かつその部で“筋結節”(硬結塊)を形成する隣接顔面筋(特に頬筋)の線維束から、細かい介在腱を介して起始する。上および下唇の中央部においては筋線維はかみ合って、一部は正中面を乗り越えて広がり、縦方向線維のマットを形成する。表層束は皮膚へ入る。参考:Origo nasalisは鼻中隔部の皮膚から起こり、これも鼻中隔下制筋とよばれることがある。上に述べた同名筋より浅い層にある。)

Marginal part of orbicularis oris(縁部(口輪筋の))Pars marginalis (Musculus orbicularis oris) えんぶ(こうりんきんの) Feneis: 078 27

[A04_1_03_024] →(口輪筋の縁部は口輪筋のうち口唇の自由縁すなわち赤唇にある部分。口輪筋は内方の縁部と外方の唇部に分ける。Feneisの引き出し線は間違いでは?)

Labial part of orbicularis oris(唇部(口輪筋の))Pars labialis (Musculus orbicularis oris) しんぶ(こうりんきんの) Feneis: 078 28

[A04_1_03_025] →(口輪筋の主要な部分。)

Depressor anguli oris muscle(口角下制筋;オトガイ三角)Musculus depressor anguli oris; Musculus triangularis こうかくかせいきん;おとがいさんかくきん Feneis: 080 01

[A04_1_03_026] →(口角下制筋は下顎骨下縁から口角まで収斂しながら走る。表層に位置する口角下制筋は口角を下方へ引き、かつ鼻唇溝の上部を伸展させる。)

Transversus menti muscle(オトガイ横筋)Musculus transversus menti おとがいおうきん Feneis: 080 02

[A04_1_03_027] →(オトガイ横筋は不規則筋で、左右の口角下制筋のオトガイ部の下を横に走る筋束。オトガイ部の皮膚にしわを寄せる。参考:欠けることは稀である。)

Risorius muscle(笑筋)Musculus risorius しょうきんSantorini's muscles Feneis: 080 03

[A04_1_03_028] →(笑筋は、非常に繊細で変化に富む筋束であり、耳下腺筋膜および頬部皮膚から口角まで殆ど水平方向に走る。笑筋は頬の“笑窪”をつくり、しかも口裂を幅広くする。)

Zygomaticus major muscle; Greater zygomatic muscle(大頬骨筋;頬骨筋)Musculus zygomaticus major だいきょうこつきん Feneis: 080 04

[A04_1_03_029] →(大胸骨筋は頬骨弓から内側下方へ向かって上唇および口角まで走る。大頬骨筋は口角を引き挙げ、かつ口角を外方へ引く(狭義の“笑う筋”)。)

Zygomaticus minor muscle; Zygomatic minor muscle(小頬骨筋)Musculus zygomaticus minor しょうきょうこつきん Feneis: 080 05

[A04_1_03_030] →(小頬骨筋は大胸骨筋の内側で起始して上唇に停止する。小頬骨筋は眼輪筋に密着する。小頬骨筋は、上唇挙筋、上唇鼻翼挙筋と協同して、鼻唇溝を深くする(“すすり泣き”)。)

Levator labii superioris muscle(上唇挙筋;眼窩下筋)Musculus levator labii superioris じょうしんきょきん;がんかかきん Feneis: 080 06

[A04_1_03_031] →(上唇挙筋は眼窩下孔の上方で眼窩下縁から上唇に向かって内側下方へ走る。参考:“alaeque nasi”は“et alae nasi”と大体同じ意味。この2筋も、一般に単一筋板を作り、分離しがたい。さらに、小頬骨筋も合わせて3筋を上唇方形筋M. quadratus labii superiorisということがある。)

Levator labii superioris alaeque nasi muscle(上唇鼻翼挙筋;眼角筋)Musculus levator labii superioris alaeque nasi じょうしんびよくきょきん;がんかくきん Feneis: 080 07

[A04_1_03_032] →(上唇鼻翼挙筋は上顎骨前頭突起から愧死して、前述の筋と癒合して停止する。参考:""alaeque nasi""は""et alae nasi""と大体同じ意味。この2筋も、一般に単一筋板を作り、分離しがたい。さらに、小頬骨筋も合わせて3筋を上唇方形筋M. quadratus labii superiorisということがある。)

Depressor labii inferioris muscle(下唇下制筋;下唇方形筋)Musculus depressor labii inferioris; Musculus quadratus labii mandibularis かしんかせいきん;かしんほうけいきん Feneis: 080 08

[A04_1_03_033] →(下唇下制筋は広頸筋から斜めに下唇へ向かって、下外側から上内側へ放射する。下唇下制筋は口角下制筋によって被われ、下唇を下方および側方へ引く(不快の表情)。起始と走行:下顎骨の前面でオトガイ孔の下付近から起こり、その外側部は口角下制筋に被われる。斜めに内上方にはしる。参考:筋束の一部は広頸筋から移行し、また神経支配も共通である。そのため口角を外下方に引くとき、広頸筋も同時に収縮する。)

Levator anguli oris muscle(口角挙筋;犬歯筋)Musculus levator anguli oris こうかくきょきん;けんしきん Feneis: 080 09

[A04_1_03_034] →(口角挙筋は犬歯上方および眼窩下孔で犬歯窩から口角まで走る。)

Modiolus anguli oris(口角筋軸)Modiolus anguli oris こうかくきんじく Feneis: 080 09a

[A04_1_03_035] →(口角筋軸は口角の近くでいくつかの表情筋(頬筋・口輪筋・大頬骨筋・小頬骨筋・上唇挙筋・口角挙筋・口角下制筋・下唇下制筋)の筋線維が、口角の外側の一点に集中し、織り合わさって作る、触れ得る結節様の組織塊を指す。)

Buccinator muscle(頬筋)Musculus buccinator きょうきん Feneis: 080 10

[A04_1_03_036] →(頬筋は頬の筋性土台に該当し、口角部で口輪筋に付着する。頬筋は弓状に上顎骨歯槽突起の臼歯部、かつ下顎骨歯槽突起から起こる。上および下顎間は腱性の翼突下顎放線によって橋渡しされ、この放線もまた頬筋の起始である。上咽頭収縮筋の一部がこの放線の後部で起始する。口角付近で、線維索が交叉するので、頬の上方に位置する部分は下唇に広範囲わたって達することもあるし、達しないこともある頬筋は上顎の第2大臼歯のレベルで耳下腺管によって貫通され、しかも本筋は脂肪体からこれを隔てる浅筋膜(頬咽頭筋膜)を有する唯一の顔面筋である。頬筋は上・下歯列弓および頬粘膜間に入り込んだ植物片を再度歯列弓間に押し戻し、咀嚼および植物片のかたちづくりに重要な役割を果たしている。本筋は口腔前庭を圧縮して、空気あるいは液体を口裂を通してふき出す(泡をふき出す、口笛をふく、吐き出す:“トランペット吹きの筋”)。両側の頬筋の収縮はは口角の外側部をくぼませる。参考:この筋は頬粘膜に密に結合しているが、皮膚との間は脂肪組織で隔てられている。上顎第2大臼歯の高さで耳下腺管に貫かれる。)

Mentalis muscle(オトガイ筋)Musculus mentalis おとがいきん Feneis: 080 11

[A04_1_03_037] →(オトガイ筋は口角下制筋下にあり、下顎骨の側切歯の部分で起始する。オトガイ筋はオトガイ皮膚にむかって斜内側下方へ走り、オトガイのクボミをつくり、しかも下唇を口輪筋と一緒に前方へ突出させることに関与する(子供の口をとがらす状況)。参考:旧名は頤筋。収縮するとオトガイ部に小さい凸凹ができる。)

 

Masticatory muscles(咀嚼筋)Musculi masticatorii そしゃくきん Feneis: 078 05

[A04_1_04_001] →(咀嚼筋はすべて頭蓋から起こって下顎骨に停止する。主として下顎骨の挙上(口を閉じ、かみしめる)を行い、下顎神経(V3)の支配を受ける。咀嚼筋の作用:下顎骨の挙上(歯をかみ合わせる)には側頭筋、内側翼突筋、咬筋が働く。下顎骨を前方に引くのは両側の外側翼突筋、これを後方に戻すのは両側の側頭筋後部の働きによる。下顎骨前部の左右運動:右の外側翼突筋と左の側頭筋後部が働けば下顎骨の前部が左右に動く。これを左右交互に繰り返すことによる。開口は主に舌骨筋群(頚部の筋)の働きによるが、小さく口を開けるとき以外は下顎骨頭の前方移動を伴う。このため開口運動には外側翼突筋が補助的に働いている。)

Masseter muscle(咬筋)Musculus masseter こうきん Feneis: 080 12

[A04_1_04_002] →(咬筋は最も浅層にある咀嚼筋である。浅部と深部の2部からなり、浅部は強い腱で頬骨弓の前3分の2の下縁と内面から起こり後下方に向かい、深部は頬骨弓の後3分の2の下縁に垂直に下り向かい下顎枝および下顎角の外面に付く。作用は下顎骨を引き上げて歯をかみ合わせる。咬筋は強大な筋で、歯をかみ合わせると、体表からみることができ、かつ触れることができる。)

Superficial part of masseter(浅部(咬筋の))Pars superficialis せんぶ(こうきんの) Feneis: 080 13

[A04_1_04_003] →(咬筋の浅部は頬骨弓前2/3の下縁より起こり、前上方からななめに後下方へ走り下顎角外面の咬筋粗面につく。)

Deep part of masseter(深部(咬筋の))Pars profunda Musculusmasseterica しんぶ(こうきんの) Feneis: 080 14

[A04_1_04_004] →(咬筋の深部は頬骨弓の後2/3の下縁から起こり、前下方へ斜めに走り下顎角外面の咬筋粗面につく。)

Temporalis muscle; Temporal muscle(側頭筋)Musculus temporalis そくとうきん Feneis: 080 15

[A04_1_04_005] →(側頭筋は扇状になって側頭窩および側頭筋膜から起始する。筋線維は収斂して、頑丈な腱をもって下顎骨筋突起に付着する。付着腱は上方へ伸びて筋肉内にまで達する。側頭筋は頬骨弓下を通過して、その付着部に達する。その筋線維がかなりの長さであるので、筋はかなりの収縮可能性を有するし、かつ純粋な“咬むための筋”である。歯をかみ合わせると、側頭筋の収縮を耳介の上方で触れることができる。側頭部をコメカミというのは、コメをカムときに動くからである。)

Lateral pterygoid muscle(外側翼突筋)Musculus pterygoideus lateralis がいそくよくとつきん Feneis: 080 16

[A04_1_04_006] →(外側翼突筋は2頭からなる。上頭は蝶形骨大翼の下面から起こる。下頭は蝶形骨翼状突起外側板に起始する。下頭は側頭下窩を通過して、下顎骨関節突起(翼突筋窩に)停止し、上頭もまた関節円板および関節包に付着する。三叉神経の下顎神経の外側翼突筋神経より支配を受ける。作用として下顎骨を引く。片側が働けば下顎骨前部は対側に働く。)

Upper head of lateral pterygoid; Superior head of lateral pterygoid(上頭(外側翼突筋の))Caput superius musculus pterygoidea lateralis じょうとう(がいそくよくとつきんの) Feneis:

[A04_1_04_007] →(外側翼突筋の上頭は側頭下稜より起こり、関節円板および関節包に付着する。)

Lower head of lateral pterygoid; Inferior head of lateral pterygoid(下頭(外側翼突筋の))Caput inferius musculus pterygoidei lateralis かとう(がいそくよくとつきんの) Feneis:

[A04_1_04_008] →(外側翼突筋の下頭は蝶形骨の翼状突起外側板に起こり、下顎骨関節突起(翼突筋窩に)に付着する。)

Medial pterygoid muscle(内側翼突筋)Musculus pterygoideus medialis ないそくよくとつきん Feneis: 080 17

[A04_1_04_009] →(内側翼突筋は蝶形骨の翼突窩で起始して、下顎角内面に停止する。したがって、この筋は、下顎骨の外面側を走る咬筋浅部と同様な走行方向で下顎骨の内側面を走る。両筋は作用方向は同一であり、したがって協力筋である。)

Buccopharyngeal fascia(頬咽頭筋膜;咽頭頬筋筋膜)Fascia buccopharyngea; Fascia pharyngobucinatoria きょういんとうきんまく;いんとうきょうきんきんまく Feneis: 080 18

[A04_1_04_010] →(頬筋筋膜として頬筋を被い、後方は翼突下顎縫線を経て咽頭壁を包む筋膜につづく。頬筋の外側に頬脂肪体があり、とくに幼者、婦人、肥満者に発達している。翼突下顎縫線は蝶形骨の翼突鈎から起こって下顎骨の頬筋稜後端にいたる靱帯ようの結合組織で、これれから前方へ頬筋、後方へ上咽頭収縮筋の頬咽頭部が起こる。)

Masseteric fascia(咬筋筋膜;咬筋膜)Fascia masseterica こうきんきんまく;こうきんまく Feneis: 080 19

[A04_1_04_011] →(咬筋筋膜と耳下腺筋膜は、頬骨弓から起こり下方に向かい、咬筋を被い耳下腺を包んで、後方は乳様突起および耳介と結合し、下方は下顎骨縁につくほか頚筋膜の浅葉つづく。)

Parotid fascia(耳下腺筋膜)Fascia parotidea じかせんきんまく Feneis: 080 20

[A04_1_04_012] →(咬筋筋膜と耳下腺筋膜は、頬骨弓から起こり下方に向かい、咬筋を被い耳下腺を包んで、後方は乳様突起および耳介と結合し、下方は下顎骨縁につくほか頚筋膜の浅葉つづく。)

Temporal fascia(側頭筋膜)Fascia temporalis そくとうきんまく Feneis: 080 21

[A04_1_04_013] →(頭蓋骨膜につづいて上側頭線から起こり、側頭筋の外面を被いながら下る。下部は2葉に分かれ、浅葉は頬骨弓の外側面、深葉は内側面につく。両葉の間には脂肪組織がある。)

Superficial layer of temporal fascia(浅葉;浅板(側頭筋膜の))Lamina posterior fasciae temporalis superficialis; Lamina superficialis (Fasciae temporalis) せんよう;せんばん(そくとうきんまくの) Feneis: 080 22

[A04_1_04_014] →(側頭筋膜の浅葉は頬骨弓の外側縁へつく筋膜葉。)

Deep layer of temporal fascia(深葉;深板(側頭筋膜の))Lamina posterior fasciae temporalis profunda; Lamina profunda (Fasciae temporalis) しんよう;しんばん(そくとうきんまくの) Feneis: 080 23

[A04_1_04_015] →(側頭筋膜の深葉は頬骨弓の内側縁につく深い筋膜葉。)

funalogo.gif (2604 バイト)

SEO [PR] ܂Ƃ߃[ Windows7 ₦΍ f ^T[o[ Cu`bg SEO